Project/Area Number |
23KJ0853
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 28040:Nanobioscience-related
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
滝口 創太郎 東京農工大学, 大学院工学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2024-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | DNAナノテクノロジー / リポソーム / 分子ロボット / 鎖置換反応 / 情報伝達 / 脂質二分子膜 |
Outline of Research at the Start |
核酸、タンパク質、脂質などの生体分子材料を一から組み上げてプログラム可能な人工分子システムを構築する人工細胞や分子ロボットの創生に関する研究が盛んに行われている。細胞膜の基本構造を模した脂質二分子膜小胞(リポソーム)を筐体とする人工細胞や分子ロボットを環境応答的に機能させるには、外部環境の分子情報をリポソーム内に取り込む必要がある。本研究では、脂質二分子膜の外から中へ核酸情報を伝達可能なレセプター機能を有する膜中DNAシステムの開発を目的とする。さらに開発した膜中DNAシステムの医療応用を目指して、腫瘍由来核酸microRNAのパターン認識機能を付加する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、リポソーム型分子ロボットの機能化を指向した脂質二分子膜を介する核酸情報の伝達手法の開発である。そのアプローチとして、DNAコンピューティング・DNAナノテクノロジー分野で使用されることの多い鎖置換反応を膜を介して行うDNAナノ構造体を提案し、以下3項目の検討を行うことで膜横断的核酸情報伝達とその応用展開を目指す。 (1) 膜を介した鎖置換反応を可能とするDNAナノ構造体の分子設計 (2) 設計したDNAナノ構造体のリポソームへの搭載と膜横断鎖置換反応の確認 (3) 医療分野への応用に向けたDNAナノ構造体の機能化 2023年度の研究実績として、項目1については、先行研究(Nat.Nanotechnol., 2016)の人工設計した短鎖DNAをアセンブルすることで形成するDNAナノポア構造を鋳型として、分子設計の一部に膜を横断する鎖置換反応部位を設計した。配列設計したDNA鎖のアセンブルに関してはゲル電気泳動と動的光散乱法により確認した。膜中への導入に関しては、計画していた電気生理学的手法による確認が難しかったため、先行研究(ACS Nano, 2018)にて報告されているSmall unilamellar vesicle(SUV)を用いたヌクレアーゼアッセイ法を実施した。これにより設計したDNAナノ構造体の脂質膜貫通を確認し、同様にSUVを用いて膜を介した鎖置換反応の分子挙動が確認できた。上記の成果は国内学会1件、国際学会2件にて公表済みであり、現在国際誌への投稿に向けて学術論文を準備中である。
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