Project/Area Number |
23KJ0864
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 18020:Manufacturing and production engineering-related
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
鎌田 陽 東京農工大学, 大学院工学府, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2024-03-31
|
Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2024: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | びびり振動 / 低周波振動 / 振動切削 / 旋削 / Edge force |
Outline of Research at the Start |
長く繋がった切りくず問題の解決のための新たな旋削加工技術として、工具を送り方向に振動させながら切削を行うLFV(低周波振動切削)が実用化されている。LFVの適用は、旋削における他の重要な問題である「再生びびり振動」や「残留応力」に影響を与える。 そこで本研究では、慣用旋削のびびり振動モデルをLFV加工に拡張した新たな解析モデルを開発し、LFVがびびり振動に与える影響を明らかにするとともに、LFVによるびびり振動抑制手法の確立を目指す。また、有限要素解析により、LFV振動が残留応力生成に及ぼす影響とそのメカニズムを明らかにすることで、LFV後の残留応力特性を予測できる新たなモデルを開発する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
下穴に進入するために必然的に細長く剛性の低い工具が使用され、実用上びびり振動が問題となりやすい中ぐり加工では,びびり振動は主に工具送りと直交する被削材半径方向に生じる。本年度は、中ぐり加工を想定し、ノーズRを有する工具を用いたLFVプロセスにおける、被削材半径方向びびり振動の安定限界予測モデルを新たに提案した。 提案したモデルでは、切削断面形状から幾何的モデルにより定義される、全体的な切りくずの流出方向に切削力が作用すると仮定されている。また、本研究では特にノーズRの大きさの1/10以下の低設定送り条件におけるびびり振動に焦点を当て、従来のびびり振動モデルでは無視されてきた、微小切削厚さ領域における、エッジ力による切削厚さに対する切削力の非線形性の影響を考慮した。具体的には、切削領域が切りくずの生成される通常の切削領域と、切削厚さが刃先丸みより小さいために、実質的に負のすくい角を有する工具によって材料の押し込みのみが行われるPloughing領域に分割され、Ploughing領域においてエッジ力が切削厚さに比例すると仮定した。更に、Ploughing領域における比切削抵抗は、通常の切削領域の比切削抵抗に比べ大きいと仮定した。 次に解析と実切削実験の結果を比較し、提案したモデルの妥当性を検証した。提案されたモデルは、切削条件に対するびびり安定性の傾向を正しく予測できることが示された。具体的には、被削材半径方向のびびり振動についても、低周波振動の適用によりその抑制が可能であることが示された。また、低設定送り条件領域において設定送りを減少させると、切削領域の形状がより細長く変化し、切削領域のより広い範囲において切削厚さが刃先丸みより小さな値となることで、プロセス全体の実質的な比切削抵抗が増加し、びびり安定性が低下することも示された。
|