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酵素に優しい弱酸性の新規双性イオンによる効率的バイオエタノール生産

Research Project

Project/Area Number 23KJ1027
Research Category

Grant-in-Aid for JSPS Fellows

Allocation TypeMulti-year Fund
Section国内
Review Section Basic Section 40020:Wood science-related
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

小森 鉄雄  金沢大学, 自然科学研究科, 特別研究員(DC2)

Project Period (FY) 2023-04-25 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Keywordsワンポットエタノール発酵 / セルロース / イオン液体 / 双性イオン / カルボン酸系双性イオン / リン酸系双性イオン
Outline of Research at the Start

バイオマスからバイオエタノールを効率的に生産するためには、一つの容器でセルロース溶解、加水分解、発酵を同時に行うことが必要である。本研究室で開発されたカルボン酸系双性イオは低毒性でセルロース溶解能を持つため、上記の実現に近づいた。しかし、この双性イオンは分子全体で弱塩基性なため、加水分解を阻害してしまう。これより、本研究では弱酸性双性イオンを合成し、ワンポットエタノール発酵の実現を目指す。

Outline of Annual Research Achievements

研究計画書に沿って、ワンポットエタノール発酵に適した新規双性イオンの合成とその物性調査を主に研究に取り組んだ。ワンポットエタノール発酵のうち糖化工程において、既存のカルボン酸双性イオン(OE2imC3C)が弱アルカリ性であるためにセルラーゼを失活させることから、弱酸性双性イオンの合成を目指した。弱酸性双性イオンとしてカルボン酸を2つ含んだ新規カルボン酸系双性イオン(CC3imC3C)とリン酸を含んだ新規リン酸系双性イオン(C1imC2P)の2つの新規双性イオンを設計し、合成した。
CC3imC3Cは実際に合成できたが、精製後に水を蒸発させ純度を上げるために濃縮する過程で分解してしまい、純度の高いものを得るのが困難だった。
C1imC2Pの合成は、反応温度や反応時間、溶媒、原材料のモル比率を変えて合成したところ、無溶媒で27度、48時間、原料のモル比率を2:1で反応させた場合に、最も収率が高く(33%)、高純度で合成できた。この時点で合成できた中間体は研究計画書に載せた目的物質の加水分解前にあたる構造であるが、新規双性イオンとして興味深い物性を持っていたため、詳しく調査した。セルロース溶解能を調べたところ、セルロースを4 wt%溶解した。毒性調査を行ったところ、微生物に対してOE2imC3Cと同等に低毒性を示した。熱分解点に関しては既存のカルボン酸系双性イオンと比較して、約100 ℃も高く、熱安定性の大きな向上が見られた。また、粘度が高いものの常温で液体という、双性イオンとしてユニークな特性を持っていた。カルボン酸系双性イオンの多くは、ワンポットエタノール発酵に適したセルロース溶媒として用いる場合に、熱安定性が低く、100 ℃でも液化せず溶媒として用いることができないなどの問題を抱えていたため、C1imC2P中間体はセルロース溶媒として優れていることが分かった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究計画書に沿って新規双性イオンを合成できたため。目的物質の中間体の物性を調べたところ、セルロース溶媒として適していた。

Strategy for Future Research Activity

C1imC2Pについてまとめた論文を現在作成中である。論文作成後は、C1imC2Pを加水分解し、研究計画書に載せた目的物質の合成を目指す。その後、得られた双性イオンを弱酸性双性イオンとして物性を調査する予定である。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] A new phosphonate-type zwitterion for bioethanol production2023

    • Author(s)
      小森鉄雄、高橋憲司、黒田浩介
    • Organizer
      The 5th International Cellulose Conference
    • Related Report
      2023 Research-status Report
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2023-04-26   Modified: 2024-12-25  

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