The test of the theory of gravity and the fifth force with neutron stars' observables
Project/Area Number |
23KJ1090
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 15010:Theoretical studies related to particle-, nuclear-, cosmic ray and astro-physics
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
沼尻 光太 名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2024: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 修正重力理論 / コンパクト天体 / 中性子星 |
Outline of Research at the Start |
A. Einsteinの一般相対性理論は、基本相互作用である重力を記述できる現在最も正確な理論である。しかし、暗黒物質・暗黒エネルギーから量子性にいたるまで依然として未解決な問題が存在する。 本研究では、一般相対性理論を拡張した修正重力理論の1つであるF(R)重力理論における中性子星を考え、その観測量から重力理論を決定するスキームを確立する。また内部の粒子崩壊を考慮することで、重力の部分的な量子効果をも観測的に評価する。
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Outline of Annual Research Achievements |
重力場の理論である一般相対性理論(GR)はその成功の一方で、宇宙加速膨張の説明など依然として数多くの課題を抱えていることから、有効理論に過ぎないだろうと考えられている。このような課題を解決するべくGRを拡張した修正重力理論が考えられており、その観測的検証が業界における今後の目標となっている。
本研究課題は、修正重力理論の一種であり追加スカラー自由度を導入するF(R)重力理論において、中性子星物理(背景解および摂動・時間発展)を解析し、重力理論・および内部を支配するハドロン物理の観測的検証に繋げることを目的としたものである。
今年度は当初の計画に基づき、まずは古典的な設定でF(R)重力理論におけるコンパクト天体解について解析した。最初に背景解である静水圧平衡解の構築について再考を行った。この問題は以前より議論されていたものであるが、その境界条件の設定や結果の物理的解釈などにおいて満足な議論ではなかった。そこで我々は追加スカラー自由度(第5の力)の振る舞いに着目することで、整合的な静水圧平衡解を構築し、観測量である星質量に対する影響およびその背後にある物理(スカラー自由度の有効エネルギー分布)を明らかにした。本研究の結果はPhysical Review D誌に掲載され(PRD 107 104019(2023))、外部セミナー発表を含む国内・国外研究会等6件で発表された。さらにこの議論を一般の質量を持つスカラー自由度に対し拡張し検証した他、上の論文の逆問題に当たるF(R)重力下における質量-半径データを用いた状態方程式の再構築法について議論を行った。この結果は次年度論文として発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定では、上で述べた質量-半径データを用いたF(R)重力における状態方程式の再構築法の確立・および潮汐変形現象の解析を行う予定であった。どちらも理論的議論は済んでいたが、系の性質に纏わる数値計算の困難がありその解決に時間を要した。現在は解消され次年度には論文執筆・発表できると考えている。
一方で計画にはなかった本研究の関連研究を行えたことは収穫であった。修正重力理論で追加される自由度が量子化される場合の物理的示唆について検証を行い、暫定的な結果をワークショップ2件で発表した。具体的には量子化された重力場のノイズ的効果が量子系に及ぼす影響についてGRの場合と比較したもので、近日中に論文として発表する予定である。本研究は修正重力理論の量子的性質について議論したものであり、次年度の研究課題である追加自由度に伴う粒子崩壊現象の解析にもつながる研究である。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、上述の再構築法・潮汐変形現象の結果をまとめ論文として発表する。さらに計画にあった量子化された追加スカラー自由度の崩壊現象に起因する中性子星冷却現象の補正について解析を行う予定である。その他GRの拡張理論のコンパクト天体物理・初期宇宙・量子現象に対する示唆について多角的に検証を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)