| Project/Area Number |
23KJ1136
|
| Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 国内 |
| Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
|
| Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
稲見 恵理 名古屋大学, 医学系研究科, 特別研究員(RPD)
|
| Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2026-03-31
|
| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
| Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
| Keywords | 卵巣がん / 細菌 / 細胞外小胞 / 卵巣明細胞がん / RNAシーケンス / IL-17 |
| Outline of Research at the Start |
研究代表者は初回治療手術時の卵巣明細胞がん組織と正常卵巣組織を用いてRNAseq解析を行い、その遺伝子発現プロファイルから、その後の患者予後に関連した遺伝子の違いを同定した。 本研究課題では、卵巣明細胞がんに対して、遺伝子発現解析を基軸に特有の悪性化機構を分子細胞学的に明らかにし、有効な分子標的薬のない卵巣明細胞がんに対する新しい治療薬開発を行う。
|
| Outline of Annual Research Achievements |
我々は、卵巣明細胞がん30症例と正常卵巣組織3例を用いてRNAシーケンス解析を行った。解析の結果初回治療手術時の腫瘍組織内mRNA発現から、その後の患者予後に関連した遺伝子の違いが同定された。IPA(Ingenuity Pathway Analysis)の結果、予後不良群において、インターロイキン17(IL-17)の関連が示唆された。IL-17は炎症促進性のサイトカインファミリーの一つであるが治療標的として大変注目を集めている。卵巣明細胞がん細胞株を用いて、IL-17リコンビナントタンパク質を添加し腫瘍活性を、細胞増殖を卵巣明細胞がん細胞を用いて行った。その結果卵巣明細胞がん細胞でIL-17リコンビナントタンパク質添加により増殖能の増加はみとめられなかった。しかし、IL-17阻害剤を添加した場合で増殖低下が認められた。我々の研究グループでは、腟細菌叢と子宮内膜症病態関与を明らかにした。子宮内膜症で卵巣明細胞がんが発生することから、卵巣がん初期発生にバクテリアの関連が示唆され、その検証を開始した。腟内常在菌を論文をもとに選定し、その安定培養に成功した。近年哺乳類細胞由来のExtracellular Vesicles: EVだけでなく細菌由来 細胞外小胞 Bacterial EV:BEV がさまざまな病態に関与していることが示唆されている。そこで我々は腟常在菌の放出するBEVについて着目した。BEVを安定的に回収できる方法を見出し、そのRNA-seqとプロテオクス解析を行った。卵巣がん患者、非がん患者からもEVを回収し、RNA-seq解析とプロテオミクス解析を行った。その結果、卵巣がん治療マーカーになりうるBEV由来タンパク質、やRNA配列を同定した。今後BEVが卵巣がんの進展にどのように影響を与えるか詳細にしらべていく予定である。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
我々は卵巣明細胞がんにIL17のパスウェイが関連していることを見出した。また明細胞がんが子宮内膜症より発生することから子宮内に存在する腟内細菌が放出する細胞外小胞(Extracellular Vesicles: EV)と卵巣がんとの関連も明らかにしつつある。
|
| Strategy for Future Research Activity |
我々は、卵巣明細胞がんにおいてIL-17関連パスウェイの活性化が認められることを明らかにした。IL-17は炎症応答や免疫細胞の動員に関与するサイトカインとして知られており、本パスウェイの活性化が腫瘍微小環境の形成やがんの進展に寄与している可能性が示唆される。また、卵巣明細胞がんは子宮内膜症を前駆病変として発生することが知られている点に注目し、子宮内環境とがんとの関連についても検討を進めている。
特に、近年注目されている腟内細菌叢が放出する細胞外小胞(Extracellular Vesicles: EV)が子宮内膜や卵巣組織に及ぼす影響に関して、我々は初期的な解析を通じて、これらのEVが卵巣明細胞がんの病態形成に関与している可能性を見出しつつある。現在、EVに含まれる生理活性分子の同定およびその機能解析を進めており、子宮内微小環境と卵巣がん発生の分子メカニズム解明に向けた新たな知見の獲得を目指している。
|