Project/Area Number |
23KJ1237
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 33020:Synthetic organic chemistry-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
深澤 瑞喜 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2024-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2024: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ホウ素化 / 還元 / 不飽和炭化水素 / ナトリウム |
Outline of Research at the Start |
本研究では不飽和炭化水素の還元を伴うボリル化反応とこれを利用した環拡大反応の開発に取り組む。 申請者は事前研究において、金属ナトリウム及びトリアルコキシボランを用いた還元的ボリル化法を開発している。これを有機電解反応に展開することでアルカリ金属を用いない、高効率かつ基質適用範囲の広い手法に発展させる。 並行して、申請者が予備検討で見出した還元的ボリル化を伴う、炭素-炭素二重結合の還元的切断法を多環芳香族炭化水素に適用し、開環と続く求電子剤の捕捉による芳香環の骨格変換を伴う中員環合成法を確立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
(1) 多環芳香族炭化水素の環拡大反応 以前申請者はジアリールアルケンに対し、トリアルコキシボラン共存下金属ナトリウムを作用させることで還元的ジボリル化反応が進行し、1,2-ジアリール-1,2-ジボリルエタンが生成することを報告している。この1,2-ジアリール-1,2-ジボリルエタンは金属ナトリウムによってさらなる還元を受け、炭素-炭素結合が切断されることを予備的知見として確認していた。この反応をジアリールアルケンに代えてフェナントレンやコラニュレンといった多環芳香族炭化水素に適用することで、還元的開環が進行することを見いだした。その上で生じた開環中間体に対しベンジルなどの求電子剤を作用させることにより環拡大反応が進行し、新規環構造を構築した。申請者は本研究成果をまとめあげ、国際学術誌に査読付き論文として投稿し、掲載された。 (2)ベンゼン誘導体の形式的C-Hボリル化反応 申請者は過去に多環芳香族炭化水素の脱芳香族化を伴う還元的ジボリル化と、酸化剤による再芳香族化を組み合わせた形式的C-Hボリル化反応を報告している。申請者はこの反応の一般性拡張を目指し、単環のベンゼン誘導体への適用を試みた。現在、N,N-ジアルキルベンズアミドに対しトリアルコキシボラン共存下金属ナトリウムを作用させた後に、酸化剤としてDDQを作用させることによりパラ位で形式的C-Hボリル化反応が進行した生成物が低収率ながら確認されている。
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