Project/Area Number |
23KJ1319
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 60070:Information security-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松岡 航太郎 京都大学, 情報学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 準同系暗号 / 秘密計算 / TFHE / Verifiable Computation / Hardware Acceleration |
Outline of Research at the Start |
完全準同型暗号は、暗号化したまま任意の計算を行える暗号である。これを用いればデータを安全に保ったまま計算処理の委託が可能なはずである。しかし、既存法ではデータとプログラムを別々のパーティが持ったまま計算処理をさらに別のパーティに委託するようなケースについては、計算量と利便性の観点から能率的に扱えない。 本研究では(I) 線形計算量3パーティ拡張を (II) 暗号上プログラム実行基盤として暗号上の計算が通常のプログラムとして書ける利便性を保ちながら行い、(III) 計算結果が委託したプログラム通りのものであるかの検証も可能とするプロトコルの構築とそのプロトタイプ開発を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は研究計画で立てた3つの目的のうち, 3)計算結果の検証と2)暗号上実行基盤を主に実施し, 1)線形計算量3パーティ拡張は基礎的な検討のみを行った. 当初の予定からすると順序が前後することとなったが, これは実施可能なアイデアの検討が2)と3)に関して想定より早く進んだためである. 今年度の国外での研究発表は2)に関連するものであり, 論理回路として表現された暗号上の計算をセキュアに実行するための仕組みに関連したものである. HOGEは準同型暗号を実行するためのFPGAアクセラレータであり, CPUに比して5倍程度の高速化を達成することができた.これらに加え今年度はASICへの適用も視野に入れ, 数論変換をさらに効率的にしたFPGAアクセラレータの新たな実装を得たため, 次年度ではこれを利用したクラウド上での実行基盤を構築する予定である. 共同研究で実施したLogic Locking(LL)を用いたものは半導体設計に置いて回路を秘匿するために利用されるLLを暗号上の論理回路に適用することである程度の回路の秘匿性を得つつ秘匿化による性能低下を抑えるものである. 3)については大学内でのイベントでその内容について受賞したが, 実装を先行して行った結果, 論文化するにあたって暗号学的な安全性の証明について検討が不十分な部分が存在することが分かっており, これを埋めて次年度に国外での発表を目指している. 内容としてはGentry-Gennaro-Parno プロトコルと呼ばれるGarbled Circuit(GC)と呼ばれる1度だけ使える計算の検証の仕組みを準同型暗号と組み合わせることで複数回使えるようにする理論的な枠組みを具体的なGCと準同型暗号の構成を与えることで実装することを目的としたものである. .
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では今年度中に1本は査読付き主著を投稿する予定であったが, 当初想定していなかった理論面での不備の発見やテーマ間での順序の入れ替え,本研究テーマと関連した共同研究の実施などにより遅延が発生したものと認識している.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は今年度までに蓄積した成果を公表できる形に不備を埋めていくことが第一の目標であり, 順序を交換した課題についても並行して実施することで当初の計画に追いつくことを目指す.
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