Project/Area Number |
23KJ1331
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 43060:System genome science-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宮下 映見 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,200,000 (Direct Cost: ¥4,200,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | RNA構造 / 変異プロファイリング / G-quadruplex構造 / 低分子化合物 / がん体細胞変異 |
Outline of Research at the Start |
RNAの機能には配列だけでなく、塩基対により形成されるRNA構造が重要である。既存技術は、ワトソン・クリック(WC)型塩基対の解析に留まっており、非WC型塩基対を含む多様なRNA構造を検出できなかった。 本研究では「Motif-MaPseq法」を用いて、非ワトソン・クリック型塩基対を含むRNA構造を大規模検出し、その生物学的意義を明らかにする。まず、RNA構造結合性タンパク質や低分子を用いた修飾剤を作製し、標的RNA構造の種類を増やす。次に、Motif-MaPseq法を用いて非WC型塩基対を含むRNA構造を大規模に検出する。更に、検出されたRNA構造の機能や疾患との関わりを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は「標的とするRNA構造のレパートリーの拡大」および「遺伝子バリアント特異的なRNA-低分子相互作用を検出できる解析プラットフォームの構築」を行った。 前者について、これまでのMotif-MaPseq法はG4構造のみを標的としていた。そのため、Motif-MaPseq法が他のRNA構造に適用可能であるかを確認する必要があると考えた。そこで、脊髄性筋萎縮症の治療薬であり、bulge構造への結合が知られるRNA結合性低分子Risdiplamのアナログを用いた新規修飾剤を作製した。今後はこの修飾剤をMotif-MaPseq法に応用し、修飾がもたらす逆転写欠失により、RisdiplamとRNAの相互作用が検出できるかを確認する。 後者について、Motif-MaPseq法により遺伝子バリアント特異的な相互作用を検出するために、一塩基変異を検出する関数をプログラミンングにより独自に作成した。そして、がんの代替スプライシングにおいて重要なRNA領域に着目し、G4構造結合性低分子のG4構造への結合が一塩基変異により大きく変化することを発見した。また並行して現在「がん体細胞変異を加味したG4構造結合性低分子-RNA相互作用の大規模解析」に取り組んでいる。G4構造はがん遺伝子の発現制御において重要な役割を持ち、その構造の安定化により翻訳制御を行う低分子が薬剤候補として注目されている。Motif-MaPseq法によりがん体細胞変異がG4構造結合性低分子とRNAの相互作用に及ぼす影響を解析し、G4構造結合性低分子が、がん遺伝子の翻訳制御においてどのような個人差をもたらすのかを評価したいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新規修飾剤の設計について、既に作製していたG-quadruplex構造のほか、RNA結合性低分子医薬であるRisdiplamの標的とするRNA構造に対する修飾剤を作製した。これによりMotif-MaPseq法が対象とするRNA構造レパートリーを増やすことができた。 更に一塩基変異により置き換わるRNA構造の検出プラットフォームを構築することができた。これによりMotif-MaPseq法で一塩基変異により置き換わるG4構造を検出することに成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
がん体細胞変異を含む2000種類の大規模RNA構造ライブラリに対してG4構造修飾剤を用いたMotif-MaPseq法を実施する。検出されたG4構造を置き換えるがん体細胞変異が翻訳制御にどのような影響を与えるのかをin vitro, in cellのルシフェラーゼアッセイで確認する。
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