核内脂質制御によるアルツハイマー病根本治療薬の開発
Project/Area Number |
23KJ1603
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 51030:Pathophysiologic neuroscience-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
駒井 真人 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2024-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2024: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | アルツハイマー病 / アストロサイト / アミロイドβ / スフィンゴシン-1-リン酸 / アポリポタンパク質E / TurboID / 海馬スライス / 核内脂質 |
Outline of Research at the Start |
アルツハイマー病(AD)では,初期に脂質代謝異常が見られ,病態における脂質の重要性が指摘されているが,その詳細は明らかでない.本研究ではこれまで,核内脂質の1つ,スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)がAD関連遺伝子の発現調節を介して,アストロサイト機能を変化させることを明らかにしてきた.また,S1Pは神経細胞において,AD病因因子の産生を促進することなどから,S1Pをはじめとする核内脂質が神経細胞,およびアストロサイト機能を同時制御する多機能性の治療標的となる可能性を想起した.本研究では①ADに関連する核内脂質の同定と機能解明,②S1Pおよび他の核内脂質の制御によるAD治療法開発を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
アルツハイマー病(AD)は,進行性の認知機能低下を主徴とする神経変性疾患である.現在,アミロイドβ(Aβ)の産生・分解のバランス崩壊を発症要因とする「アミロイド仮説」に基づいた治療薬開発が進められているが,根治には至っていない.その要因としてAβによる神経毒性に加えて,アストロサイト機能変化による慢性炎症の存在が挙げられる.したがって,AD根治のためには両細胞の機能を同時に制御する必要がある.申請者らはこれまで,Sphingosine kinase 2 (SphK2) により産生される脂質Sphingosine-1-phosphate (S1P) が神経細胞においてAβ産生を促進すること,核内でアストロサイト機能調節因子Apolipoprotein E (ApoE) の発現を抑制することを明らかにしてきた.本研究では,さらにSphK2/S1Pシグナル依存的ApoE発現制御機構の詳細を明らかにし,semi-in vivo実験として脳内環境に近い条件で検証することを目的にU87細胞,海馬スライス培養系を用いて解析した.まず,近位依存性ビオチン化酵素TurboIDを用いて,核内SphK2近傍因子を探索した.その結果,複数のビオチン化タンパク質が同定され,SphK2近傍因子にはRNA代謝に関連するタンパク質が多く含まれることが明らかとなった.さらに海馬スライス培養系において,アストロサイト特異的なSphK2発現によりApoE発現の抑制傾向が認められた.したがって,SphK2/S1PシグナルによるApoE発現抑制機構はsemi-in vivo環境下においても再現され,これまでの結果をまとめ学術誌に発表した.今後,さらに脳内環境全体に及ぼす影響について解析を進めていくことで,ADにおける核内脂質の重要性の提示,新規治療薬開発に貢献することが期待される.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)