Project/Area Number |
23KJ1704
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 07030:Economic statistics-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
三苫 春香 九州大学, 経済学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2025-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | carbon footprint / informal sector / input-output model / India |
Outline of Research at the Start |
発展途上国経済の重要な構成要素であるインフォーマルセクター由来の環境負荷及びその発生メカニズムに着目し、インドを対象として、インフォーマルセクターを考慮した新たな環境拡張型産業連関表を構築することで、同セクターのカーボンフットプリントにおける寄与を分析する。本研究は政府の管理外にあり、公式統計で実態を捉えることが困難であるインフォーマルセクターがサプライチェーン全体のCO2排出にどのように寄与しているのか明らかにすることで、発展途上国における、より実態に即したCO2排出削減政策の議論に貢献する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度ではまず、インフォーマルセクターを考慮した産業連関モデルを構築するために、インド政府の公式統計や既存研究をもとにインフォーマルセクターと正規の活動を行うフォーマルセクターを区別した拡張型産業連関表を推計した。具体的に、この産業連関表では、産業別のインフォーマルセクターの経済規模、付加価値比率、そしてCO2排出強度(生産額当たりのCO2排出量)が考慮されている。次に推計された拡張型産業連関表にカーボンフットプリント分析を適用し、サプライチェーン単位でインフォーマルセクターの寄与を算出した。
得られた主な結果として、インドで最も市場規模の大きい建設産業のサプライチェーンにおいて、インフォーマルセクターを含む取引に由来するCO2排出量は約15%を占めることが明らかにされた。次いで市場規模の大きい自動車産業や機械産業においても約4%を占めることが明らかにされた。上記の研究成果は『Carbon footprint analysis considering production activities of informal sector: The case of manufacturing industries of India』という題目で、環境分野の査読付き国際誌「Energy Economics」誌に掲載されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルスが収束し対面で学会に参加できるようになったことで、以前よりも関連研究者の方と議論しやすくなり、多くのアドバイスを頂くことができたことが挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、インドおよび他の発展途上国の事業統計や労働統計のマイクロデータ等を活用し、推計した拡張型産業連関表のさらなる精度向上を目指す。また既存の拡張型産業連関表と本研究で推計された拡張型産業連関表それぞれを用いて実証分析を行い、インフォーマルセクターが統合・分割されることで環境負荷評価分析をはじめとする様々な分析結果にどのような違いが生じるのか検証する。
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