Project/Area Number |
23KJ1948
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 01040:History of thought-related
|
Research Institution | Tokyo Keizai University |
Principal Investigator |
山本 興正 東京経済大学, 全学共通教育センター, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
|
Keywords | 第三世界研究会 / 韓国語文献収集 / 国際的なネットワーク |
Outline of Research at the Start |
本研究は、戦後日本を代表する朝鮮近現代史研究者・梶村秀樹の思想を多面的に捉え、戦後史におけるその位置を明らかにするとともに、その思想の現代的意義を明らかにする。その際、梶村の思想の源泉が日本と南北朝鮮のみならず、第三世界に関する社会思想にもあったことを重視する。方法としては、これまでの史学史研究を継続して深化させつつ、資料や聞き取りを駆使した社会運動史研究を同時に進めていく。この2つを統合し、ここに第三世界論という視座を導入することで、梶村の思想をより広い視座から明らかにする。それにより、日本や南北朝鮮、中国など東アジアをめぐる戦後思想史を描き、そこに世界史的な意味を付与することをめざす。
|
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は論文や書籍の公表・出版こそはならなかったものの、研究自体には大きな進展があった。 第一に、東京経済大学における研究会の定期開催である。この研究会は「第三世界研究会」と命名され、私の受け入れ教員である早尾貴紀教授の提起から開催されることとなり、月に1度のペースで遂行された。私はこの研究会で2度(パウロ・フレイレの教育思想について、ウェスタッド『グローバル冷戦史』の購読会)報告を行った。またこの研究会は、新進気鋭の若手研究者が集まる会ともなり、そこでの議論から私の今後の研究に大きな示唆となる知識も得られた。 第二に、韓国での資料収集が成功したことである。私の研究テーマは朝鮮語(韓国語)文献の使用が必須のものであるが、2024年1月から2月までの1か月の韓国滞在中、内在的発展論、従属理論、史学史に関する韓国語文献を渉猟し、手に入れることができた。ひとまず十分な資料を入手できたことは、研究の進展を前進させることであったと評価できる。 第三に、韓国における知的ネットワークの形成である。私は韓国滞在中、韓国の研究者(キム・ジェヒョン氏)と面会し、来年度以降の学会発表の足がかりを得た。また呂運亨の軌跡を顕彰する夢陽紀念館とも関係を築き、来年度の国際シンポジウムにおける報告を依頼された。 以上、今年度は研究成果の公表という点では結果が出せなかったものの、来年度以降の公表に向けての下地づくりという点では大きな成果があった年であったと評価できる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
先に書いたように、研究成果の公表については芳しくない結果となったが、2024年度における論文作成・学会発表の下地づくりという点からは大きな進展があったためである。
|
Strategy for Future Research Activity |
2023年度における資料収集、国際的な知的ネットワークの形成を基盤として、研究論文の作成、学会報告、国際シンポジウムでの報告・討論を行う。また「第三世界研究会」も継続的に開催し、研究者たちによる議論を通して、私の研究をさらに前進させる。
|