Project/Area Number |
23KJ1955
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 47060:Clinical pharmacy-related
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
田中 愛海 名城大学, 薬学(系), 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 3次元肺組織モデル / インフルエンザ菌 / 肺炎球菌 |
Outline of Research at the Start |
インフルエンザ菌や肺炎球菌はヒトの常在菌であるにもかかわらず、時として病原性を発揮する。本研究は、ヒト組織上での病原性発揮機構を明らかにすることを目的とする。まず、3次元肺組織モデルを用いて、常在性状態と病原性発揮状態を再現する。そして、常在状態と病態発揮状態の違いを組織化学的手法を用い解析する。次いで、このモデルを用いて、各種欠損株や共感染モデルを作成し、各種因子や菌間相互作用と病原性発揮機構の関連を評価する。以上の結果をもとに、インフルエンザ菌や肺炎球菌のヒト肺組織における病変発生機構を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ヒト肺細胞を用いて作出した3次元肺組織モデルを用いて、肺炎球菌による肺病変発生機構を解明することを目的としている。3次元肺組織モデルに肺炎球菌とインフルエンザ菌を共感染させたところ、肺炎球菌によって引き起こされる肺上皮の障害が抑えられることを見出した。そこで、両菌間の表層タンパクの相互作用に着目し、申請者らの保有する遺伝子改変技術を用いてインフルエンザ菌の代表的な表層タンパクの欠損株ライブラリーを作成した。これらの欠損株と肺炎球菌を3次元肺組織モデルに共感染させ、組織の損傷を評価した。その結果、いずれの場合も、肺上皮組織の損傷は認められなかった。すなわち、インフルエンザ菌による組織障害の抑制が起きており、欠損させた各表層タンパク単体では、組織障害を完全に抑制する能力がないことが示唆された。次に、インフルエンザ菌による肺炎球菌の肺組織障害抑制条件の検討を行った。その結果、肺炎球菌の肺組織障害を抑制するためには、インフルエンザ菌が肺炎球菌に対して等量以上の割合で存在すること、かつ常に共存することが重要な条件であることが明らかになった。加えて、インフルエンザ菌と同様に鼻咽頭に常在する様々な菌を用いた実験により、この現象はインフルエンザ菌で特異的に起こることが示された。これらの結果より、インフルエンザ菌の存在が鼻咽頭における常在性の維持に重要であり、常在状態の破綻により肺病変が発生することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、3次元肺組織モデルを用いて、肺炎球菌による肺病変発生機構を解明することを目的としている。本年度の解析により、インフルエンザ菌が肺炎球菌に対して等量以上の割合で常に存在することが、肺組織を健常に保つために重要な条件であることを見出した。加えて、この現象はインフルエンザ菌で特異的に起こることが明らかになった。次年度は、これらの条件を基に、RNA-seq解析、ゲノム解析を行うことで、肺炎球菌による肺組織障害の具体的な因子を解明することが可能になると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
インフルエンザ菌と肺炎球菌の共存状態すなわち常在性の維持が、鼻咽頭や肺などの呼吸器を健常に保つために重要であることを見出した。次年度はRNA-seq解析、比較ゲノム解析、炎症性サイトカインの測定等を行い、常在状態と病原性発揮状態を比較することで、肺炎球菌による肺組織障害の具体的な因子を明らかにする。
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