Project/Area Number |
23KJ2000
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 60030:Statistical science-related
|
Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
石曽根 毅 明治大学, 先端数理科学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2024-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 微分方程式 / データ同化 / 状態空間モデル / 力学系 / 変分自己符号化器 |
Outline of Research at the Start |
本研究は,観測データから得られる力学系的性質と整合する微分方程式を推論する手法を確立することを目的とする.さらに,推論された微分方程式を用いた補間や予測・制御が汎用的に実行可能なパッケージを開発する. 具体的には,以下の4つの項目を行う.1: 複数の推論手法に対する力学系的性質の解析.2: 力学系的性質と整合するモデル候補の絞り込み,3: データ同化を導入した微分方程式の推論方式の導入,4: パッケージの開発・実応用課題の解決可能性の呈示.
|
Outline of Annual Research Achievements |
報告者は,力学系と整合する微分方程式の推論に関する研究を遂行してきた.推論した微分方程式の力学系的性質を解析するとともに,最適な推論形式の研究を進めた. 微分方程式の力学系的性質の解析手段として,推定した微分方程式から得られる相図を構成し,縮約空間における力学系を解析した. 推論形式として,逐次データ同化と共役する推論形式の構築を進めた.データ同化とは,観測データと支配方程式をもとに,両者を相補完し,真の状態を推論する手法である.特に,逐次データ同化手法は,状態空間モデルと相性が良く,報告者は状態空間モデルに近い形式で記述できる深層学習モデルである逐次変分自己符号化器の推論に応用してきた.微分方程式は,離散化によって状態空間モデルの形式に帰着することが可能であり,逐次データ同化手法を活用できる.このことを用いて,報告者は微分方程式の高度推論技術の原理開発を行なった. また,報告者は応用研究にも力を入れてきた.微分方程式は多様な現象を記述する基盤モデルであり,観測データと整合する時間発展モデルの構築は不可欠である.報告者の代表的な応用研究として,生体分子構造トラジェクトリに対する時間発展モデルの推論手法がある.提案手法は,Ornstein-Uhlenbeck 過程という確率的微分方程式で記述可能な時間発展モデルを構築する手法である.実際のデータに対する適用実験から既存手法より生体機能と関連したスケールの現象を捉えることに成功した.
|