Project/Area Number |
23KJ2015
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 10040:Experimental psychology-related
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
草深 あやね 早稲田大学, 理工学術院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | チョーキング |
Outline of Research at the Start |
運動が過度に意識に上るチョーキングを克服(運動を無意識化)する方法を明らかにするため、注意の向け方及びプラセボ・ノセボ効果が、無意識化を要する運動に与える影響を検証する。 研究1では注意の向け方が運動に与える影響を明らかにするため、無意識化が必要であると考えられる高速な運動場面を模した心理物理実験を作成し、注意の向け方が内的・外的な条件で運動の正確性を比較する。研究2では運動場面における目標や成績に関する信念が運動に及ぼすプラセボ・ノセボ効果の存在を明らかにするため、目標や成績に関して異なる教示を受ける参加者群間で運動の正確性を比較する。研究3では注意と信念が運動に与える相互作用を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
心理的ストレスなどがきっかけで、身体を思い通りに動かせなくなったり、それまで行えていた運動に違和感が生じたりする現象をチョーキング(choking)と呼ぶ。チョーキングは高速で精緻な運動時にしばしば発生するが、その際、運動が逐一意識に上る状態になると考えられている。本研究課題ではチョーキング克服方法の確立に向け、運動が意識に上り過ぎないように(無意識化)する2つのアプローチについて、高速で精緻な運動場面を模した心理物理実験を用いて検証している。研究1では注意の向け方が内的・外的×選択的・包括的である4条件間で、研究2では目標や成績に関して異なる教示やフィードバックを受ける参加者群間で運動の正確性を比較する。当初本年度から海外研究機関に渡って研究1を実施予定であったが、visa等の手続きの問題により長期渡航することが困難であったため、当初の順序を変更し、本年度は研究2を実施した。 把持運動によって発揮された力が画面上に表示される実験課題を作成し、発揮された力が正しく表示される場合と暗黙的に上昇・低下して表示される場合について、発揮された力の強さや正確性を評価した。その結果、力が低下して表示された場合においては、参加者がより大きな力を発揮しようとし、正しく表示される場合よりも大きくなることが明らかとなった。この結果は、目標や成績に関する信念(思いこみ)が運動に影響を及ぼす可能性を示している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
心理的ストレスなどがきっかけで、身体を思い通りに動かせなくなったり、それまで行えていた運動に違和感が生じたりする現象をチョーキング(choking)と呼ぶ。チョーキングは高速で精緻な運動時にしばしば発生するが、その際、運動が逐一意識に上る状態になると考えられている。本研究課題ではチョーキング克服方法の確立に向け、運動が意識に上り過ぎないように(無意識化)する2つのアプローチについて、高速で精緻な運動場面を模した心理物理実験を用いて検証している。研究1では注意の向け方が内的・外的×選択的・包括的である4条件間で、研究2では目標や成績に関して異なる教示やフィードバックを受ける参加者群間で運動の正確性を比較する。当初研究1は Caltechにて実施予定であったが、visa等の手続きの問題により直ちに長期渡航することが困難であったため、順序を変更し本年度は研究2を実施した。 把持運動によって発揮された力が画面上に表示される実験課題を作成し、発揮された力が正しく表示される場合と暗黙的に上昇・低下して表示される場合について、発揮された力の強さや正確性を評価した。その結果、力が低下して表示された場合においては、参加者がより大きな力を発揮しようとし、正しく表示される場合よりも大きくなることが明らかとなった。この結果は、目標や成績に関する信念(思いこみ)が運動に影響を及ぼす可能性を示している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は本年度で得られた研究成果を国際学会等で発表する予定である。参加者との議論等を通じて研究結果の解釈を広げ、必要に応じて実験系の改善を行う。得られた成果は国際誌にて発表予定である。またCaltechへ渡航を実現させ、研究1にも着手する予定である。研究1,2として運動が意識に上り過ぎないように(無意識化)する異なる2つのアプローチを検証することで、チョーキング克服方法の確立に近づくことが期待できる。
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