Project/Area Number |
23KJ2205
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 44050:Animal physiological chemistry, physiology and behavioral biology-related
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
岩井 碩慶 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 社会性昆虫 / 休眠 / アリ |
Outline of Research at the Start |
生物は外環境に応じて発生や成長、さらには行動や生理機能を変化させるといった生存適応機構を備えている。個体を取り巻く環境要因は多様であり、例えば昆虫の発生過程での休眠は一般的に季節環境に依存して行われる。一方で個体を取り巻く環境要因は季節に留まらず、近年では社会性生物において社会的コミュニケーションが個体機能に影響をもたらすことが示唆されている。しかしその実態と制御機構には未だ不明な点が多く残されている。本研究では社会性昆虫であるアリをモデルとし、個体間コミュニケ ーションを介した社会集団全体の環境適応の仕組みを明らかにすることで、新たな生物機能の発見と理解を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
生物は外環境に応じて発生や成長、さらには行動や生理機能を変化させるといった生存適応機構を備えている。個体を取り巻く環境要因は多様であり、例えば昆虫の発生過程での休眠は一般的に季節環境に依存して行われる。一方で個体を取り巻く環境要因は季節に留まらず、近年では社会性生物において、社会的コミュニケーションが個体機能に影響をもたらすことが示唆されている。しかし、その実態と制御機構には未だ不明な点が多く残されている。本研究では、高度な社会システムを備え集団で生活する社会性昆虫アリをモデルとし、個体間コミュニケーションを介した社会集団全体の環境適応の仕組みを明らかにする。社会性昆虫は地球上でも大きなバイオマスを占め、また多様な生態系に適応し生存地域を拡大させてきた。本研究は社会性昆虫が進化させてきたしなやかな環境応答と生存戦略の仕組みを明らかにすることにより、新たな生物機能の発見と理解を目指すものである。2023年度は研究対象となるアリ種のゲノム情報の整備と、アリ幼虫の休眠覚醒を導く要因の特定を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は研究対象となるアリ種のゲノムシーケンシングとトランスクリプトーム解析、そして飼育実験を実施した。まずRevio システム(PacBio社)を用いたロングリードシーケンシングによって、ハイクオリティなドラフトゲノムを構築することに成功した。本ゲノムの遺伝子領域のアノテーションについても、今回得られたトランスクリプトームの情報を用いることで既に完遂している。また、アリ幼虫の休眠覚醒に関わる環境要因を飼育実験によって明らかにした。以上の活動・成果から、本研究課題の進捗状況はおおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度はアリ幼虫の発生制御に関わる候補因子を、トランスクリプトーム解析やELISAアッセイなどを通して、絞り込んでいく予定である。なお、越冬処理前後の働きアリと幼虫のサンプリングは既に済ませている。
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