Project/Area Number |
23KK0058
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (International Collaborative Research)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 15:Particle-, nuclear-, astro-physics, and related fields
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
中 竜大 東邦大学, 理学部, 准教授 (00608888)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白石 卓也 神奈川大学, 理学部, 助教 (00866121)
佐藤 修 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 特任准教授 (20377964)
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Project Period (FY) |
2023-09-08 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥21,060,000 (Direct Cost: ¥16,200,000、Indirect Cost: ¥4,860,000)
Fiscal Year 2027: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 暗黒物質 / 超微粒子原子核乾板 / 中性子 / ナノトラッキング |
Outline of Research at the Start |
本研究は、世界で最も高い空間分解能を誇る独自開発された超微粒子原子核乾板 (Nano Imaging Tracker : NIT)によって、ナノスケールの極微細な暗黒物質による信号を飛跡として検出するナノトラッキングテクノロジーを駆使した新たな暗黒物質の直接探索実験を推進する。特に、日本・イタリアを中心とした国際共同研究プロジェクトNEWSdm実験としてイタリア・グランサッソ研究所を観測サイトとしてプロジェクトを展開する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、イタリアグランサッソ研究所において、本国際共同連携機関であるナポリ大学、グランサッソ研究所らの研究者と協働し、地下実験サイトにおける観測実験の基盤構築ならびにテスト実験を推進した。特に、地下中性子の精密測定ならびに赤道儀を用いた暗黒物質探索実験におけるテスト実験を行い、1kg×day相当の観測体制を構築し、最大4カ月の観測に対してデータ取得を進行している。また、2022年度に実施していた地上中性子の測定についてのデータ解析を行い、sub-MeV帯の中性子を反跳陽子飛跡測定によって完遂し、Phys. Rev. Cにて公開した。また、中性子観測データは、軽い暗黒物質の対消滅等による加速生成プロセスからの新たなフェーズスペースの探索に応用できることを現象論的に検討し、地下実験環境における背景事象観測のみならず、暗黒物質に対する新たなフェーズスペースの観測が可能であることを示した。現在、研究協力者と新たな現象論モデルの構築を進めている。 さらに、イタリアならびにロシアの共同研究者と連携し、宇宙線に加速された暗黒物質に対する本実験の探索可能性について、より詳細なシミュレーション研究を行い、陽子標的ならびに炭素等の重い標的それぞれに対する探索感度のエネルギー閾値依存性について定量的なシミュレーション研究を行い、Journal of Cosmology and Astroparticle Physicsにて公開した。 日本グループにおける技術開発においては、次期観測に向けた光学読み取りシステムの高度化ならびに増設について進め、研究分担者それぞれの研究室にてデータ取得が可能な体制を構築し連携をより強化した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
地下実験の一連の観測を実施し、データ取得段階に移行することができている。中性子解析ならびに低質量暗黒物質探索を目的とした飛跡測定閾値を高く設定した解析においては、非常に低い背景事象を達成しており、今後のスケール拡大が望まれる。標準的な暗黒物質(WIMP模型)の探索においては、さらなる背景事象を低減させるべく、新たなデバイス開発が必要である。また、日本側の光学顕微鏡システムの運用ならびに新規開発についても予定通り進んでいる。イタリア側の解析システムについても新たな光学系を導入し、アップグレードが進んでいる。現象論研究について、研究協力者との連携が進み、現在、論文を準備中です。
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Strategy for Future Research Activity |
グランサッソ研究所における観測実験においては、10倍の観測スケールでの実験を可能とする基盤構築に注力する。まず、デバイスの1ユニットスケールを拡大するための基板材料の選定ならびにグランサッソ研究所におけるハンドリング環境をスケール拡大に合わせて拡張させることを進める。グランサッソでの環境構築は、主に、グランサッソならびにナポリ大学の共同研究者が中心となって進める。また、光学解析システムの増設を研究分担者ならびにそれぞれの所属大学院生と進める。特に、新規にグランサッソ研究所へ設置するための新たな装置の組み立てを進める。 データ解析について、2023年度に進めた地下観測データの解析を進め、世界初のサブMeV帯の地下環境中性子の直接測定を進めるとともに、同データから銀河中心における低質量暗黒物質における対消滅プロセスからの未知粒子探索を進め、並行し、研究協力者である素粒子論研究者とのモデル構築とその実験的検証に向けた検討を進めていく。 検出器のアップグレードに向けた研究開発を並行して進める。特に、より低バックグラウンド化に向けた超微粒子原子核乾板の製造プロセスを大幅に見直し、性能向上を行うことで次期実験に向けた実用化を進める。
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