Project/Area Number |
23KK0182
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (International Collaborative Research)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 60:Information science, computer engineering, and related fields
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
浅井 光輝 九州大学, 工学研究院, 准教授 (90411230)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 聖三 広島工業大学, 工学部, 准教授 (10439557)
堀江 正信 株式会社RICOS, 基盤研究部, 部長 (10822364)
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Project Period (FY) |
2023-09-08 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥20,930,000 (Direct Cost: ¥16,100,000、Indirect Cost: ¥4,830,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2024: ¥11,960,000 (Direct Cost: ¥9,200,000、Indirect Cost: ¥2,760,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
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Keywords | 機械学習 / 浅水長波方程式 / 高潮・台風 / 被害予測 / ミレニアム台風 / 被害の予見 / エミュレータ / マルチフィジックス解析 |
Outline of Research at the Start |
代表者・浅井が,これまでに津波被害を対象として培ってきた高度な粒子法解析技術(日本側の独自技術①)と,全地球の台風・ハリケーン予測技術として米国FEMAでも運用実績のあるADCIRC(米国分担者の独自技術)を融合することで,世界で例のない高潮・台風被害の予見技術へと発展させる。加えて,ミレニアム台風(従来基準では千年に1回の確率の台風,温暖化のため発生確率が急上昇)から,避難に必要なリードタイム以内に避難誘導に資する即時的な被害情報を提供するため,外挿予測が可能な(日本側の独自技術②)新奇な機械学習(IsoGCN,PINN)と重畳することで,経験のない甚大な被害のリアルタイム予見に挑む。
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Outline of Annual Research Achievements |
地球温暖化の影響からか,世界各地で高潮・台風被害の激甚化が顕在化している。気象のみを対象としたアンサンブル予測は積極的に開発されているものの,いまだ未曾有の災害に対する被害を未然に見える化(予見)する技術は皆無といってよい。台風被害の予見を行うには,防波堤などの沿岸防護施設までを考慮に入れた浸水解析が求められ,そのためには複雑なマルチフィジックス解析を含む高解像度な計算が必要となり困難を極める。 代表者・浅井が,これまでに津波被害を対象として培ってきた(日本側の独自技術①)高度な粒子法解析技術と,(米国分担者の独自技術)全地球の台風・ハリケーン予測技術として米国FEMAでも運用実績のあるADCIRCと融合することで,世界で例のない高潮・台風被害の予見技術へと発展させる。加えて,ミレニアム台風(従来基準では千年に1回の確率の台風,温暖化のため発生確率が急上昇)から,避難に必要なリードタイム以内に避難誘導に資する即時的な被害情報を提供するため,外挿予測が可能な(日本側の独自技術②)新奇な機械学習(PINN)と重畳することで,経験のない甚大な被害のリアルタイム予見に挑む内容である。 これに対して,初年度は日本側での連携を深めるため,ADCIRCの基礎となる有限要素法による浅水長波方程式ソルバーを構築し,また改良版である不連続ガラ―キン法によるソルバーへと発展させた。さらに2相流へと拡張し,流砂に伴う砂州の形成までがきるシミュレータを構築した。同時に,機械学習PINNの精度向上にも努め一定の成果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は、お互いの国での研究に専念し、2年度目から準備に時間を費やした。この成果もあり、国内連携は十分に実施でき、論文投稿などの成果も出始めている。またシミュレーション技術だけでなく、シミュレーションの加速器として使う機械学習の基礎技術に関しても論文成果がでている。以上の通り、2年目からの国際連携に向けた十分な準備が実施できたことから、順調に進展しているとの評価をした。
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Strategy for Future Research Activity |
ADCICは全地球の高潮・台風予測に対応としたグローバルかつ汎用性の高いツールである。ただし、日本周辺における高潮・台風時の高精度な波浪予測として使用するには、日本近海での海底地形データをできるだけ精緻にし、さらに日本周辺での高精細な気象モデルと連動させるべきである。そこで、日本周辺の気象データベースd4PDFを援用した将来の高潮・台風被害予測に取り組んでおり、代表者と同所属で共同研究を進めている研究協力者・井手に協力を仰ぎ、代表者の指導学生であるM1松本が分担者・田中と協働して日本周辺の詳細な地形データと高精度な気象モデルを導入した,アジア版ADCICを完成させる。 また2年目からはADCIRCと機械学習の融合を図るため、出口と浅井、田中がノートルダム大学を訪問し、短期間でまずは方針を固める予定である。
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