光誘起構造相転移における電子系と格子系の協力的相互作用の研究
Project/Area Number |
24244047
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Condensed matter physics I
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
谷村 克己 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00135328)
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Project Period (FY) |
2012
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥24,830,000 (Direct Cost: ¥19,100,000、Indirect Cost: ¥5,730,000)
Fiscal Year 2012: ¥24,830,000 (Direct Cost: ¥19,100,000、Indirect Cost: ¥5,730,000)
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Keywords | 光誘起相転移 / 時間分解光電子分光 / 時間分解電子回折 / フェムト秒分光 |
Research Abstract |
物質構造の多重安定性を直接反映する構造相転移は、電子系と格子系との協力的相互作用を駆動力として発現する。本研究の目的は、その電子系と格子系の協力的相互作用を、直接的知見に基づき微視的に解明する事である。その為に、 (1)超短光パルスを用いて、相転移発生の初期励起を電子系状態変化のみに限定し、 (2)フェムト秒時間分解2光子光電子分光を駆使して電子状態変化とその動力学を、エネルギー・運動量・時間の多次元空間で追跡し、構造不安定性を誘起する電子的要因を明確にする。 (3)その上で、フェムト秒時間分解電子回折法を用いて、発現する構造相転移過程の格子系の超高速動力学を直接追跡し、(4)両者の知見の融合によって、電子系と格子系の協力的相互作用を微視的・立体的に解明する。 以上の研究を、無機結晶の金属-非金属転移と秩序-無秩序転移の代表例に対して遂行し、構造相転移機構の微視的かつ統一的理解を確立する。 本年度においては、 1.無機結晶の金属-絶縁体転移の課題では、VO2結晶を中心とした研究を進める。試料の表面処理の問題を克服して電子系の動的変化を直接検出する時間分解光電子分光の実験を進めると共に、レーザーMBEで作成した薄膜試料の基板エッチング手法を早期に確立し、透過型時間分解電子回折の実験を遂行する。 2.Non-thermal meltingの機構解明に関する研究では、励起電子系の解明がほとんど終了しているSiおよびAuに対して、精力的に時間分解電子回折の実験を行う。 以上の研究を効率的に行う為に必要な、試料導入部の性能を大きく改善する為、ターボ分子ポンプを購入し、実験研究を行った。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)