Project/Area Number |
24520102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Research Field |
Aesthetics/Art history
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
安西 信一 東京大学, 人文社会系研究科, 准教授 (50232088)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 庭園 / 美学 |
Research Abstract |
本年度は、研究の中でも特に基礎的な原理的分野に焦点を当てて行った。中でも日常性の美学や環境美学など、庭園という美的芸術的現象の中核をなしながら、しかもそれを現代美学の先端的な問題と接合するために重要な分野にかんする基礎研究が中心になった。 具体的には、とりわけ現代日本におけるポストモダン的な美的芸術的諸現象を一つの特権的な事例として取り上げ、それを深く考究することで、そこにおいて顕著な、「今ここ」の重視、「近さの美学」、「日常性の美学」、「歴史回帰」、「ドメスティック指向(地方・国内・家庭指向)」などに光を当てた。そのことにより、庭園の根幹をなす土地への帰着とそこからの超越、また時間的には、現在でありながら永遠を指向するというその二重性を、広いコンテクストから考察することに成功した。と同時に、それらがグローバル化、フラット化、情報化、二次元化といったものの影響を受け、同時代的な変化を強く被っていることにも注目し、それらと調和しつつも、それらに対抗する戦略について考察した(たとえば、ハイブリッド性を確保しつつ、今ここに流れ込む歴史に回帰し、それを咀嚼し、批判的に発展させることなど)。 またそのような観点から、現代の庭園美学は、当然テーマパーク研究を視野に含めなければならないが、不完全ながらそのような研究も行った。さらに同様の関心から、現代の映像作品の中で、庭園がどのように描かれるかにも注目し、自然と人工、開かれと閉ざされなどの二重性が、現代の二次元映像の中でも十分に意味を持ちうることを示した。 さらに現代美学的な観点から最も重要と思われる風景式庭園(およびランドスケープ・アーキテクチャーやランドアート)についての受容史的な考察も引き続き行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
日常性の美学や環境美学など、基礎研究については十分な成果が得られたが、代表者が多忙だったこともあり、具体的な庭園の精査についてはやや立ち後れている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの基礎研究を継続するとともに、実際の庭園の精査を行い、それについての美学的な考察を行いたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究遂行上必要な図書費、さらに庭園研究のための旅費を用い、資料整理などのために謝金を用いる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)