極低出生体重児に対する医教連携による超早期教育支援モデルの開発

• Project/Area Number: 24531253
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
• Allocation Type: Multi-year Fund
• Section: 一般
• Research Field: Special needs education
• Research Institution: Ehime University
• Principal Investigator: 長尾 秀夫 愛媛大学, 教育学部, 教授 (80036483)
• Project Period (FY): 2012-04-01 – 2014-03-31
• Project Status: Discontinued (Fiscal Year 2012)
• Budget Amount: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000); Fiscal Year 2014: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000); Fiscal Year 2013: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000); Fiscal Year 2012: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
• Keywords: 極低出生体重児 / 医教連携 / 学習困難 / 対人関係 / 不器用 / 超早期教育支援 / ICTシステム

Research Abstract

平成25年の最終年度は、本研究の目的である極低出生体重児の超早期教育・療育支援の実践から以下の成果を上げることができた。その結果をまとめて冊子「極低出生体重児の超早期発達支援の実際～愛媛県での取り組みから～」を作成し、全国の関係機関に配布した。
１．不器用の支援モデルに関しては、小児リハビリテーションの専門機関である子ども療育センターの理学療法・作業療法部に対象児を紹介し、極低出生体重児に共通する課題に特化した個別指導とグループ指導を定期的に行い、遊びや体育・算数・実技教科における問題の改善を図るためのモデルを作った。
２．算数と国語の学習、特に文章題の課題については、公開講座に参加した子どもに対する一斉指導を行うと共に、個別指導を希望する保護者と子どもの中で学生支援員の派遣に了解が得られた学校に研究協力者が通って実際に指導を行った。放課後の個別指導で基本学習パターンを教え、それをヒントカードとして用い、一斉授業で活用することにより、子どもは授業に自信を持って参加するようになった。
３．集団参加や友人関係を促すための支援モデルでは、研究協力者が学習支援員として学校の休み時間に友達と一緒に対象児の興味関心を取り入れた活動をすることで、3～6か月後にはみんなと一緒に学級活動に参加できるようになった。この方法は障害と無関係に集団参加が苦手な子どもに共通した支援モデルであった。
以上の成果は、国際知的障害連盟アジア・大洋州地域会議、日本小児神経学会、日本特殊教育学会、ハイリスク児フォローアップ研究会などで発表した。

Research Products

• [Journal Article] 療育に関わる各専門家の考え方についての研究（第19報）－極低出生体重児の教育支援のあり方－ (2013)
  • Author(s): 長尾秀夫、久保由美子、田内広子、岡村健一、水本憲枝、池田歩美
  • Journal Title: 愛媛大学教育学部紀要 Volume: 60 Pages: 81-91
  • NAID: 120006526857
• [Journal Article] てんかんの医学的理解と教育 (2013)
  • Author(s): 長尾秀夫
  • Journal Title: 特別支援教育研究 Volume: 10号 Pages: 2-7
• [Journal Article] 学生の思考を変える共通教育（一般教養）の授業とは？－その2 授業での心のバリアを減少させる試み－ (2013)
  • Author(s): 長尾秀夫
  • Journal Title: 大学教育実践ジャーナル Volume: 11号 Pages: 47-51
  • Peer Reviewed
• [Journal Article] 子どもの学習習熟度評価の方法に関する研究－算数の学習習熟度テストの開発－ (2013)
  • Author(s): 長尾秀夫
  • Journal Title: 愛媛大学教育実践総合センター紀要 Volume: 31号 Pages: 103-110
  • NAID: 40019769379
• [Journal Article] 小児科外来にける子どもの国語学習習熟度評価 (2013)
  • Author(s): 長尾秀夫
  • Journal Title: 日本小児科学会雑誌 Volume: 117 Pages: 1582-1587
  • Peer Reviewed
• [Journal Article] 漢字の書字学習に困り感をもつ児童への支援の在り方－得意な言語性能力を活かした指導実践例から－ (2013)
  • Author(s): 曽我部昌美、長尾秀夫、吉松靖文、苅田知則、樫木暢子
  • Journal Title: 愛媛大学教育実践総合センター紀要 Volume: 31号 Pages: 119-124
  • NAID: 40019769417
• [Journal Article] 療育に関わる各専門家の考え方についての研究(第18報)－極低出生体重児の発達支援の成果－ (2012)
  • Author(s): 久保由美子・長尾秀夫、他4名 (6人中6番目)
  • Journal Title: 愛媛大学教育学部紀要 Volume: 59巻 Pages: 45-52
  • NAID: 120006525015
• [Journal Article] 学生の思考を変える共通教育(一般教養)の授業とは？－授業レポートと試験結果の分析から－ (2012)
  • Author(s): 長尾秀夫
  • Journal Title: 大学教育実践ジャーナル Volume: 10号 Pages: 51-53
  • NAID: 120006524964
  • Peer Reviewed
• [Journal Article] Q8 言語発達の評価 (2012)
  • Author(s): 長尾秀夫
  • Journal Title: 小児科学レクチャー Volume: 2巻 Pages: 1232-1237
• [Journal Article] 低出生体重児の超早期療育 (2012)
  • Author(s): 長尾秀夫
  • Journal Title: 発達障害研究 Volume: 34巻 Pages: 352-358
  • NAID: 10031146910
  • Peer Reviewed
• [Journal Article] ICTを用いた個別支援のあり方－超低出生体重児の家庭での教育支援の結果から－ (2012)
  • Author(s): 面谷志穂・長尾秀夫
  • Journal Title: 愛媛大学教育実践総合センター紀要 Volume: 30号 Pages: 61-68
  • NAID: 40019412814
• [Presentation] 極低出生体重児の10歳時における学習習熟レベルに関する研究 (2013)
  • Author(s): 長尾秀夫
  • Organizer: 第55回 日本小児神経学会
  • Place of Presentation: 大分市
• [Presentation] 極低出生体重児の対人関係・集団参加の困難とその支援の在り方 (2013)
  • Author(s): 矢野 薫、岩永 学、長尾秀夫
  • Organizer: ハイリスク児フォローアップ研究会
  • Place of Presentation: 神戸市
• [Presentation] Remedial intervention for social communication of very low birth weight children (2013)
  • Author(s): 長尾秀夫
  • Organizer: 3rd IASSIDD Asia-Pacific Regional Congress
  • Place of Presentation: Tokyo
• [Presentation] 国際生活機能分類（ICF)を考慮した事例報告の書き方－教員研修会の事例報告の分析から－ (2013)
  • Author(s): 長尾秀夫
  • Organizer: 第51回 日本特殊教育学会
  • Place of Presentation: 東京
• [Presentation] てんかん児・者の教育および生活支援（2013） (2013)
  • Author(s): 長尾秀夫、杉山 修、金子淳子
  • Organizer: 第51回 日本特殊教育学会
  • Place of Presentation: 東京
• [Presentation] 神経疾患がある子どもの学習成果の評価方法の開発－算数の学習習熟度テスト（小学１－６年）の検討－ (2012)
  • Author(s): 長尾秀夫
  • Organizer: 第54回 日本小児神経学会
  • Place of Presentation: 札幌市
• [Presentation] 超低出生体重児で生まれた子どもの就学猶予後の経過 (2012)
  • Author(s): 矢野 薫、穐吉眞之介、長尾秀夫
  • Organizer: 第85回 日本小児科学会愛媛地方会
  • Place of Presentation: 松山市
• [Presentation] 巡回療育相談におけるPDCAサイクル活用の有用性－相談記録をPDCAサイクルにしたがって表現することを通して－ (2012)
  • Author(s): 長尾秀夫
  • Organizer: 第47回 日本発達障害学会
  • Place of Presentation: 横浜市
• [Presentation] 遠隔双方向ICTを活用した個別教育支援のあり方 －超低出生体重児の在宅支援を通して－ (2012)
  • Author(s): 長尾秀夫
  • Organizer: 第50回 日本特殊教育学会
  • Place of Presentation: つくば市
• [Presentation] Longitudinal support of very-low-birth-weight infants by multidisciplinary team (2012)
  • Author(s): 長尾秀夫
  • Organizer: The 4th Symposium of Gwangju-Ehime Pediatric Society
  • Place of Presentation: Gwangju (Korea)
  • Invited
• [Presentation] てんかん児・者の教育および生活支援（2012） (2012)
  • Author(s): 長尾秀夫、杉山修、大江啓賢
  • Organizer: 第50回 日本特殊教育学会
  • Place of Presentation: つくば市
• [Book] 極低出生体重児の超早期発達支援の実際～愛媛県での取り組みから～ (2014)
  • Author(s): 長尾秀夫
  • Total Pages: 105
  • Publisher: 愛媛大学発達研究会
• [Book] 障害百科事典／Encyclopedia of Disability (2013)
  • Author(s): 長尾秀夫
  • Total Pages: 8
  • Publisher: 丸善出版
• [Book] 国語の学習習熟度テスト(小学校1－6年) (2013)
  • Author(s): 長尾秀夫
  • Total Pages: 17
  • Publisher: 愛媛大学教育学部長尾研究室
• [Book] 算数の学習習熟度テスト(小学校1－6年) (2013)
  • Author(s): 長尾秀夫
  • Total Pages: 27
  • Publisher: 愛媛大学教育学部長尾研究室