遺伝学的危険因子PICALMとBIN1がアルツハイマー病発症に果たす役割の解明
Project/Area Number |
24590076
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
諸橋 雄一 東京大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (40568169)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | アルツハイマー病 / βアミロイド産生 / 細胞内小胞輸送 / エンドサイトーシス / 細胞生物学 |
Research Abstract |
本研究課題においては、近年アルツハイマー病(AD)の遺伝学的危険因子として同定されたPICALMおよびBIN1といったエンドサイトーシス関連分子が、病因物質アミロイドβペプチド(Aβ)の産生過程において果たす役割を解明し、これらをターゲットにしたAβ産生を制御するAD分子標的治療薬の開発を目指すものである。当該年度において生化学的および細胞生物学的解析により以下のことを明らかにした。まずPICALMに関しては(1)PICALMヘテロノックアウトマウス脳内Aβ42比率が野生型マウスに比して有意に減少している(2)γセクレターゼ複合体サブユニットの一つニカストリンと直接結合し、γセクレターゼの表面膜からの取り込みと引き続く後期エンドソームへの輸送を促進すること(3)エンドソームの成熟•酸性化がγセクレターゼのAβ42産生活性を促進することなどを複数の実験手法を用いて明らかにし、PICALM機能阻害がγセクレターゼのエンドソーム輸送の制御を介して特に毒性の高いAβ42産生を抑制すること、従ってPICALMはAβ42産生を阻害するAD治療薬の有望なターゲットであることを示唆した。これらの成果をまとめ現在Nature Communication誌に投稿中である。またBIN1に関しては(1)BIN1欠損によりAβ産生が有意に上昇する(2)βセクレターゼBACE1のC末端に結合し、そのリソソームでの分解を促進している(2)BIN1消失時に分解を免れたBACE1は初期エンドソームに蓄積することなどを明らかにし、BIN1が特にBACE1のエンドソームにおける分解/リサイクリング経路選別機構を介してBACE1の定常量を制御し、Aβ産生に関与している可能性を強く示唆した。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)