アクロレインによる細胞障害の分子機構解明及び臨床応用への展開
Project/Area Number |
24590205
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Research Field |
Medical pharmacy
|
Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
富取 秀行 神奈川工科大学, 応用バイオ科学部, 准教授 (30337381)
|
Project Period (FY) |
2012
|
Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2012)
|
Budget Amount *help |
¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2012: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
|
Keywords | アクロレイン / 老化 / 細胞毒性 / ポリアミン |
Research Abstract |
細胞増殖必須因子であるポリアミンは蛋白質合成を促進することで細胞増殖を促進するが、酸化酵素により分解されると、毒性の高いアクロレイン及び過酸化水素を産生する。これまで脳梗塞の診断はMRI、CT等の画像診断に依存しており、有用なバイオマーカーは存在しなかった。申請者は脳梗塞のバイオマーカーとしてアクロレインが非常に優れていることを提唱および実証し、またアクロレイン除去作用を示す化合物に脳機能改善効果があることを見出した。本研究ではアクロレインの細胞毒性機構の分子レベルでの解明を遂行した。 1.細胞をアクロレインに曝露した際、アクロレイン化される蛋白質としてグリセルアルデヒド-3-リン酸脱水素酵素(GAPDH)及びビメンチンを同定した。今年度はGAPDHについて詳細に解析を行い、GAPDHの活性中心であるシステインにアクロレインが付加することで、GAPDHの活性を低下させていることを見出した。また、アクロレイン化したGAPDHは核へ移行し、転写因子として働くこと、さらにTUNELアッセイの結果、アポトーシスが誘導されていることが明らかとなった。以上の結果から、アクロレイン添加により、GAPDHがアクロレイン化することがシグナルとなり、細胞増殖を抑制する一因であることを明らかにした。 2.アクロレイン添加により変動する遺伝子を定量PCRにより解析したところ、老化抑制に関連する遺伝子の発現が抑制されることを見出した。また、培養細胞に紫外線(UV-B)を照射することにより、アクロレイン化蛋白質が変動することを見出した。これらの現象は、アクロレインが細胞の老化現象の一因となる可能性を示唆している。
|
Report
(1 results)
Research Products
(8 results)