疾患モデルを用いた腸管粘膜の免疫調節機構の解明:制御細胞の機能解析
Project/Area Number |
24590436
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Research Field |
Human pathology
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
鳥井 郁子 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (70207661)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻村 亨 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (20227408)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2014)
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Budget Amount *help |
¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2012: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 食物アレルギー / 制御性T細胞 / 制御性サイトカイン / 免疫寛容 / 制御性T細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
食物アレルギー反応はタイプ2ヘルパーT(Th2)細胞により誘導される。グラム陰性桿菌由来リポポリサッカライド(LPS)は、Th2細胞の分化に影響するが、食物アレルギー反応におけるLPSの役割については明確にされていない。本研究では、卵白アルブミン(OVA)単独感作によって誘導される食物アレルギーモデルマウス、LPSを併用したOVA感作によって誘導される食物アレルギー寛容モデルマウスの作製に成功した。食物アレルギーモデルでは、下痢の出現、OVA特異的血清IgE値上昇、Th2タイプサイトカイン産生上昇や腸管組織内での肥満細胞数の増加などが観察された。これに対し、食物アレルギー寛容モデルでは、これらのアレルギー症状やアレルギー症状を引き起こす過剰免疫反応は消失した。腸間膜リンパ節T細胞の抗原に対する反応性を調べるin vitroの実験から、寛容モデルマウスにおけるアレルギー症状の消失は、抗原特異的T細胞の消失や抗原に対する反応性の低下によるものではないことを明らかにした。また、寛容モデルマウス由来CD4陽性T細胞は、OVA遺伝子変換マウス(DO11.10)由来CD4陽性T細胞の抗原刺激に対する増殖反応を抑制することを明らかにした。さらに、寛容モデルマウスでは、Th1タイプサイトカインやTh2タイプサイトカインに変わり、制御性サイトカイン(Interleukin-10;IL-10)の産生が上昇した。本研究結果から、食物アレルギー反応は抗原感作時にLPSに曝露することにより寛容反応へ変化し、その際IL-10が制御性サイトカインとして重要な役割を演じることが示唆された。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)