尋常性乾癬における細胞内シグナル伝達としてのBcl3、p50の機能解析
Project/Area Number |
24591655
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Research Field |
Dermatology
|
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
白方 裕司 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50226320)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
|
Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2012)
|
Budget Amount *help |
¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2012: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
|
Keywords | 尋常性乾癬 / シグナル伝達 / IL22 / STAT3 / Bcl3 / 角化細胞 |
Research Abstract |
本研究の目的は、乾癬発症機序におけるTh17, IL22, IL23~STAT3, その下流におけるシグナル伝達を詳細に解析し、新たな乾癬の治療薬開発につなげることである。 正常ヒト角化細胞を用いたin vitro系でのシグナル伝達では IL-22刺激によりSTAT3がリン酸化され、STAT3, Bcl3ともに発現が増強した。 この反応はSTAT3ドミナントネガティブ遺伝子変異体導入にてBcl3の発現誘導は抑制された。 さらにIL-22によるBcl3とp50の核移行について検討した。IL-22刺激後経時的に核分画をサンプリングし、ウェスタンブロットにて検討し、抗Bcl3抗体、抗p50抗体を用いて免疫染色を行い、共焦点レーザー顕微鏡にて観察した。 IL22刺激ではBcl3, p50とも蛋白発現が増強し、さらに両者とも核内へ移行した。以上の所見から臨床的に重要とされているIL22系のシグナル伝達は、角化細胞内ではSTAT3, Bcl3, p50の経路で伝達されていることが明らかとなった。IL22刺激によりSTAT3がリン酸化されるため、STAT3により遺伝子誘導されるHB-EGF, IL-8, S100A7, HBD2 について発現が誘導されるかreal time PCRにて確認したところ、予想通り IL22により HB-EGF, IL-8, S100A7, HBD2とも遺伝子発現が誘導された。さらに尋常性乾癬の病変部において実際に Bcl3, p50の発現が増強しているかについて免疫組織学的に検討したところ、病変部表皮において両者とも発現が増強し、その発現部位が一致していた。以上の結果から尋常性乾癬の発症機序にIL22から誘導されるBcl3とp50が重要な役割を果たしていることが明かとなった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)