人工細胞リポソームによる細胞の分裂ダイナミクスの解明
Project/Area Number |
24740290
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
Biophysics/Chemical physics
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
津田 宗一郎 大阪大学, 情報科学研究科, 特別科学研究員 (70621259)
|
Project Period (FY) |
2012
|
Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2012)
|
Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
|
Keywords | 脂質二重膜 / 自由エネルギー局面 / 曲げエネルギー |
Research Abstract |
本研究では実際の細胞の変形・分裂ダイナミクスの解明につながる人工細胞リポソームの変形・分裂条件を明らかにすることを目的とし、特にリポソームの内部・外部の溶液組成を変化させた際にどのような変化が起こるかをマイクロ流体デバイスを用いて環境を制御しつつ観察することに注目して研究を進めていた。 本年度では当初の研究計画に沿って、以下の研究を行った: (1)マイクロ流体デバイスの開発:リポソーム外部環境制御の為、マイクロ流路内でリポソームをトラップし、外部溶液を交換できるデバイスを作成した。トラップ構造内には流れの抵抗があるためリポソームがトラップされにくいという問題があったが、光ピンセットを用いて構造内に移動させることでこの問題を解決した。 (2)PEG脂質によるリポソーム分裂現象の発見:上で開発したマイクロ流路を用い、リポソームの外部溶液をPEG脂質を含む溶液に交換したところ、リポソームが分裂する現象が見られた。 (3)リポソームの形態の解析アルゴリズムの開発と自由エネルギー曲面(FEL)による統計解析への応用: 上記の実験と並行して、得られた実験データを解析する技術を開発した。具体的には、リポソームの顕微鏡断面画像から面積、周長などに基づく形態特徴化指標によって各リポソームの形態を定量化した。 これにより大量のリポソームの形態の解析が可能となり、これを用いて次年度に計画していたFELの再構成によるリポソームの変形ダイナミクスの解析を行った。様々な外部浸透圧条件におけるリポソームの変形を解析した所、ある範囲内の浸透圧条件では局所安定的なリポソームの形態が存在することがわかり、これはリポソームの変形に関する理論モデルからの予想と一致することがわかった。また、リポソームの時間的変化との対応関係を調べた所、再構成されたFELは実際の時間的変形ダイナミクスを反映していることが示唆された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)