シラトランを単位構造に持つイオン伝導性ケイ素ポリマーの創製
Project/Area Number |
24750111
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
Polymer chemistry
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
水雲 智信 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90436676)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
|
Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2012: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
|
Keywords | シラトラン / イオン伝導 / ケイ素ポリマー / イオン伝導性 |
Research Abstract |
高配位ケイ素化合物であるシラトランが、その極性によってリチウム塩を解離させ、イオン伝導性を発現するとの研究成果をもとに、シラトランを単位構造としたケイ素ポリマーの合成とイオン伝導特性について検討した。前年度に引き続き、オリゴシロキサン鎖上にシラトラン構造を導入した一連の系を検討し、ガラス転移温度を大きく低下させることで高いイオン伝導度の発現が可能となることを明らかにした。末端にシラトラン構造を導入したオリゴマーが最も高いイオン伝導度(> 10E-5 S cm-1)を発現し、リチウムイオン輸率(0.7)、広い電位窓(5.4V) の優れた電気化学的特性も有していることを見出した。このポリマーの耐熱性は10℃/min 昇温条件下で300℃以上の値が得られ、長時間保持条件でも150℃まで安定であった。一方、シロキサンの側鎖にシラトラン構造を導入した場合にはガラス転移温度の大きな上昇が生じ、イオン伝導性に乏しい材料となることも明らかにした。当該年度は、新しくシラトラン構造が規則的に配置されたポリマーとしてかご型シルセスキオキサン(POSS)上にシラトラン構造を導入し、イオン伝導性について検討した。オクタビニルシルセスキオキサンおよびビニルシラトランを、テトラメチルジシロキサンを用いたヒドロシリル化反応によってリンクさせることにより、POSS上にシラトラン構造を固定した化合物を得た。得られた化合物は室温で粘性の液体であり、リチウムトリフレートやリチウムビストリフルオロメチルスルホニルアミドなどのリチウム塩を解離させた。
|
Report
(2 results)
Research Products
(12 results)