体系的遺伝子変異解析に立脚した心不全病態の包括的解明
Project/Area Number |
24790335
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
Human genetics
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
有村 卓朗 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 准教授 (50342887)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2013-03-31
|
Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2012)
|
Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2012: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
|
Keywords | 特発性心筋症 / 肥大型心筋症 / 拡張型心筋症 / ANKRD1 / EHTs / 国際研究者交流(ドイツ) / ラミンA/C / テストステロン |
Research Abstract |
研究代表者は以前、肥大型心筋症(HCM)患者においてANKRD1遺伝子内に3種の変異を同定したが、これらの変異が心筋収縮に与える影響は不明であった。そこでCARP変異を単離心筋に導入後、三次元再構築による筋収縮ユニット(EHTs)を形成し、その筋収縮力測定などを行うことで心筋収縮・弛緩パラメーターへの病因変異の影響を検討した。その結果、3種の変異のうちT123M変異のみが心筋の収縮力を亢進することが判明した。次いで、EHTs内における各変異タンパクの分布を検討したところ、P52A変異やI280V変異存在下ではANKRD1タンパクがサルコメアにほとんど取り込まれていない一方、EHTsにプロテアゾーム阻害剤処理を施した場合には、P52A変異やI280V変異の存在下でもANKRD1タンパクはサルコメアに取り込まれており、またI280V変異特異的に心筋弛緩時間が延長することが明らかとなった。これらの結果は、ANKRD1変異による心筋収縮パラメーターへの影響が変異ごとに異なっていることを示している。 一方、これまでに代表者が拡張型心筋症(DCM)モデルとして作製し、その表現型に性差が存在するラミンA/C点変異(LmnaH222P/H222P)マウスにおける先行研究の結果から、雄性ホルモン(アンドロゲン)が心不全病態の発症・進展に深く関与していることが示唆されていた。さらに本研究ではラミンA/C変異(R225X)保有DCM患者およびLmnaH222P/H222Pマウス心臓内ではアンドロゲン受容体(AR)の細胞核内移行が亢進しており、この核内へのARの蓄積は心筋特異的に発現するFHL2を仲立ちとして、転写因子SRFの核内移行を随伴していることが明らかとなった。このことは心筋細胞におけるARの発現性がDCMの性差と密接に関連することを示している。
|
Report
(1 results)
Research Products
(10 results)