Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2013: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2012: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Research Abstract |
【はじめに】がん治療成績向上には薬剤に対する細胞応答と耐性機序を解明することが重要である.ヒト胃癌細胞のメタボロームを網羅的に解析することにより,5-RIの作用と耐性因子を検討した.【方法と結果】5-FU感受性が異なる2種類のヒト胃癌細胞株に5-FUを曝露したのち経時的に細胞を回収し,メタノール抽出した液体クロマトグラフィー質量分析法(LC-MS)を用いて,細胞内の低分子動態を一斉解析した.ヒト胃癌細胞株の分析結果よりm/z50~1000の範囲で約700(個のピークを検出できたそのうち特定のアミノ酸代謝と脂質代謝は2種の細胞株間で特徴的な動態を示した.これらの代謝を媒介する酵素に対してRT-PCRを行い,発現量を解析した.【考察】メタボローム解析によりヒト胃癌細胞株の5-FU曝露による細胞内応答を追跡することが可能であった5-FUの作用には特定のアミノ酸代謝と脂質代謝が特徴的であり,薬剤耐性に関与していることが示唆された. また、5FU投与によるFANCJタンパクの減少がoxaliplatinの作用を増強させることを胃癌細胞床で確認したこれは5FU耐性株においては確認されなかった。この所見により5m感受性細胞株ではoxaliplatinとの併用効果の可能性があることが示唆された。 また、5-FU耐性株においてその代謝酵素OPRTの発現低下が5-FU耐性機構に関与していると考えられたが現在Stage I非小細胞肺癌切除例においてOPRTを含めた5-FU代謝酵素の発現を免疫染色にて検討し、これらの酵素の発現と術後無再発生存斑間との関連を検討中である。OPRT発現と術後補助療法(5-FU系薬剤)の効果に関連性が認められれば今後OPRTの発現の有無により5-FU系薬剤の使用を考慮するというオーダーメード治療が実現する可能性が考えられる。
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