Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
量子トポロジーと絡み目や3次元多様体の幾何学的性質との関係について研究を進めている.平成24年度は主に二つのテーマを中心に研究を進めた.一つ目はビングダブルと呼ばれる絡み目の変形操作の下での量子不変量の振る舞い,もう一つはミルナー不変量と量子不変量の関係である.ビングダブルはn成分の絡み目からからn+1成分の絡み目を得る操作である.ビングダブルは絡み目の補空間の基本群やコンコルダンスとの関係において良く調べられている.また,与えられたミルナー不変量を持つ絡み目を構成する際に用いられる.今年度の結果として,ビングダブルした後の絡み目の色付きジョーンズ多項式を,元の絡み目の色付きジョーンズ多項式を用いて表す公式を得た.またこの結果を用いて,ビングダブルをした後の絡み目を3次元球面の中で手術して得られる整係数ホモロジー球面のunified Witten-Reshetikhin-Turaev不変量が,いくつかの円分多項式で普通より多く割れるということを示した.2つ目のテーマとして、ミルナー不変量と普遍量子sl2不変量の関係を調べた.結果として,ミルナー不変量が普遍量子sl2不変量のある商に現れることを示した.また,その商空間の次元はミルナー不変量の次元よりも小さいため,普遍量子sl2不変量はミルナー不変量の情報を落としていることが解った.
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Mathematical Proceedings of the Cambridge Philosophical Society
Volume: 154 Issue: 1 Pages: 127-143
10.1017/s0305004112000503
120005122561
Algebraic & Geometric Topology
Volume: 12 Issue: 2 Pages: 997-1057
10.2140/agt.2012.12.997
http://www2.math.kyushu-u.ac.jp/~sakie