Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
研究開始初年度の検討として、提案した光アシスト型の位相変調素子共有構成干渉計型光A/D変換技術に関して、計算機シミュレーションを用いた性能の把握を主に行った。本構成を用いることによって目標性能(分解能≧5ビット、処理速度≧100 GS/s)を得るために必要な各種パラメータ値の把握を行った。その結果、位相変調素子の帯域:40 GHz以上、光源の周波数間隔:10 GHz以上、光源のスペクトル幅:100 MHz以下、非対称マッハツェンダ型干渉計の伝達関数形状に起因する干渉計消光比:20 dB以上の特性が必要であることが明らかになった。また通常の2値強度変調信号フォーマットには対応可能であることが明らかになったが、QPSK等の多値信号フォーマットへの適用可能性は今後詳細に検討を進めていく必要がある。これらの検討結果は、今後提案構成の光A/D変換技術の実験検討を進めていく上で基本となる重要な知見である。以上のシミュレーション検討を基に、目標性能を実験的に達成するために、量子化・符号化特性の原理検証実験の準備を開始した。初年度は根幹をなす位相変調素子および関連RF素子等の必要素子の購入・準備、必要測定装置の購入・準備を行った。他テーマでの平成25年度科研費申請(挑戦的萌芽研究)が採択され、本テーマおよびその発展内容を含む平成25年度科研費申請(基盤研究)は不採択となったため、研究活動スタート支援の規程上、平成25年度の継続は辞退した。しかしながら本テーマは非常に重要であるため所属機関の研究費を用いて今後も研究を継続し、その成果も取り入れて本テーマをベースとした平成26年度の科研費申請を行う予定である。
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。