Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
本研究は哺乳類蝸牛を研究対象とし、実験はすべてマウスを用いておこなった。蝸牛感覚上皮の発生の分子メカニズムの解明のため、まず生体内および試験管内の培養蝸牛においてシグナル伝達系を複数操作し、感覚上皮発生各時期における関与・相互作用を調べた。操作するシグナル伝達系はNotchシグナル伝達系、ヘッジホッグシグナル伝達系、FGFシグナル伝達系、TGFβ/BMPシグナル伝達系であり、①生体内での操作:特定の遺伝子を時期・部位特異的に遺伝子を欠損または過剰発現させるコンディショナルノックアウトマウスまたはコンディショナル持続発現マウス、②試験管内の培養蝸牛での操作:シグナル伝達系の関連遺伝子を過剰発現させるプラスミドベクターを電気穿孔法にて培養蝸牛に導入、③試験管内の培養蝸牛での操作:培地にシグナル伝達を促進あるいは阻害する薬品又はタンパク質添加、を組み合わせた。平成24年度には、感覚上皮前駆細胞において遺伝子組み替えが起こるマウスを用いて、蝸牛感覚上皮が発生する過程のうち感覚上皮前駆細胞から有毛細胞・支持細胞に分化する段階につき、Notchシグナル伝達系とヘッジホッグシグナル伝達系、ヘッジホッグシグナル伝達系とFGシグナル伝達系F、Notchシグナル伝達系とFGFシグナル伝達系、Notchシグナル伝達系とTGFβ/BMPシグナル伝達系の操作を行なった。このうちNotchシグナル伝達系とヘッジホッグシグナル伝達系、ヘッジホッグシグナル伝達系とFGFシグナル伝達系の組み合わせで得られた結果については論文にまとめ投稿中である。また、薬剤誘発性の遺伝子組み替えを感覚上皮前駆細胞~支持細胞に分化しつつある細胞~特定のサブタイプの支持細胞の任意の段階で起こすことの出来るマウスを導入した。平成25年度以降にはこのマウスも用いて研究を進める予定である。
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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