Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
筋強直性ジストロフィー症やハンチントン病など、トリプレットリピート病の3塩基繰り返し配列(リピート)は、世代を経るごとに、また年齢とともに伸長する傾向(リピート不安定性, repeat instability)があり、リピートが長いほど重症となる。こうしたリピート不安定性を制御することは治療的観点からも重要であるが、その詳細な機構はいまだ解明されていない。われわれは、800ものCTG・CAGリピートをもつ転写誘導細胞モデルに、リピート結合性低分子化合物を投与して、そのリピート不安定性をsmall-pool PCR およびSouthern blot法で解析した。この結果、リピート結合性低分子化合物によりCTG・CAGリピートの不安定性が変化することを見出した。これまでにリピート不安定性はDNAの複製に伴い起こるものとされてきたが、本研究結果は、リピート配列がRNAに転写される際にslip-stranded DNAが生成され、これがリピート不安定性に関与するという、Transcription-induced repeat instability説を支持するものである。このことは、トリプレットリピート病での罹患組織であり、DNA複製の乏しい脳細胞や筋細胞でも、Transcription-induced repeat instability機構を制御すればリピート不安定性に対する治療介入が可能であることを示唆している。
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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