炎症性サイトカインによる加齢黄斑変性発症機序の解明
Project/Area Number |
24890232
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
長谷川 英一 慶應義塾大学, 医学部, その他 (70636521)
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Project Period (FY) |
2012-08-31 – 2014-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 抗血管新生 / 炎症性サイトカイン |
Research Abstract |
IL-17のCNVに対する作用をマウスレーザーCNVモデルで検討した。レーザー照射でCNV形成を誘導したマウスの眼内においてIL-17の発現上昇を認め、さらにIL-17を投与することでCNV形成促進を認めた。一方IL-17中和抗体投与では抗VEGF抗体と同等のCNV形成抑制効果が見られた。またIL-17欠損マウスにおいてもCNV形成が有意に抑制されており、これらの結果によりIL-17が脈絡膜新生血管を促進することが示された。このIL-17の血管新生促進作用はVEGF非依存的であり血管内皮細胞に直接働いていると考えられた。IL-17の主要な産生細胞としてTh17細胞が知られているが、FACS解析でこのモデルにおいてはTh17細胞ではなくγδT細胞が主要なIL-17産生細胞であることが分かった。さらにγδT細胞の他に自然免疫に関与する新規の細胞群として同定されたInnate Lymphoid Cells (ILC)がIL-17を産生していることを発見した。これらIL-17産生細胞のIL-17産生にはIL-1βとIL-23の両サイトカイン刺激が必須であるとされているが、今回の研究で眼内IL-17産生細胞ではIL-23非依存的にIL-17を産生し得ることが分かった。一方でIL-1βとダメージ関連分子(DAMPs)の一つである核内蛋白質HMGB(High Mobility Group Box)-1がγδT細胞のIL-17産生に重要な役割を果たしていることを示した。 本研究において抗IL-17抗体が現在臨床応用されている抗VEGF抗体と同等の血管新生抑制効果を示したことから、加齢黄斑変性の新たな治療のターゲットと成り得ると思われた。さらに今回の結果は加齢黄斑変性の他、糖尿病網膜症や網膜静脈分枝閉塞症等の眼内血管新生を引き起こす疾患の治療にも新たな可能性をもたらすものであると考える。
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Current Status of Research Progress |
Reason
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)