Project/Area Number |
24907021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育学・教育社会学
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
松井 典夫 大阪教育大学, 附属池田小学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 安全教育 / 発達段階 / 安全安心様相図 |
Research Abstract |
安全教育の課題として、何よりも児童の発達段階を考慮した、体系的な安全教育がされてこなかった。発達段階を考慮し、最も「有効」な安全教育カリキュラムを構築することが、これからの安全教育にとって必要不可欠である。そこで本研究においては、発達段階を考慮した安全教育カリキュラムの構築を目的とする。 本研究では、1つの実践『あれば安心?防犯ブザー』を、低・中・高学年で行い、安全安心様相図を仮説的なマトリクスとして用いることによって、児童の変容と学年ごとの差異を実証的に検証した。安全安心様相図についてだが、これは、安全教育の効果と有効性を客観的に立証すべく考案したものである。授業の始め、もしくは前時に児童に1つの質問項目を与え、その問いに対して自ら安全安心様相図にポイントさせる。45分の授業後、もう一度同じ質問をし、ポイントさせ、その変容を調査する。元来、安全安心様相図は安全教育の効果、有効性を客観的に立証するために考案したものだが、児童自らがポイントすることにより、45分の授業の中で生じた自己内の変容を、児童が自己認識する効果がある。これは、安全教育の効果を高める方法としても有効である。 本研究の結果から、防犯ブザーに対する認識を変容させるねらいを持った授業としては、中学年で行うことが妥当であると考えられる。また、低学年においては、必要以上に不安感を煽ることが、学習効果が高いとは言えないと考えられる。このように、安全教育において、発達段階ごとの受け止め方、影響、それに伴う学習効果は差異があることが明らかとなったのである。 今後においては、防犯のみならず、生活安全、災害安全、交通安全の領域における、安全教育の発達段階におけるレリバンスを調査し、より有効な安全教育カリキュラムの構築の礎を築きたい。
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