Project/Area Number |
24926013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
薬学Ⅰ
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
中村 浩規 群馬大学, 医学部, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | Infliximab / LC-MS/MS / 血中濃度測定 |
Research Abstract |
本申請研究では、関節リウマチ患者やクローン病患者などに対して用いられる抗体医薬品インフリキシマブ(IFX)の血中濃度測定による薬物動態解析や、IFXに対する抗体(抗IFX抗体)の発現機序解明のための重要なツールとなりうる"LC-MS/MS法を用いたIFXおよび抗IFX抗体の濃度測定法の確立"を目的として検討を行った。 第一に、IFXおよびヒト血液中のタンパク質をタンパク分解酵素により断片化しSDS-PAGE法を用いて未処理のIFXやヒト血液中のタンパク質と分子量を比較することで最も消化効率の良い前処理条件を検討した。第二に、得られたサンプルをLC-MS/MSで分析し、主成分解析(PCA解析)を行うことでIFX特有のイオンピークを複数種類抽出した。これらのピークのうち、比較的強いピーク強度を有し、なおかつIFXを含むサンプルに特異的に存在するピークを選択してIFXの濃度測定を行った。 その結果、前処理条件としてはジチオスレイトールによる還元処理、ヨードアセトアミドによるアセチル化処理およびトリプシンによるタンパク断片化としてについて最適な前処理条件を設定することが出来た。次に、PCA解析によって得られた複数種類のIFX特異的なピークのうちで最も強度が強かったイオンピークについてproductionの探索を行った結果、最も特異的かつ強度の強いイオンピークを得ることが出来た。そしてブランク血清にIFXを添加したサンプルを測定した結果、絶対検量線法ではあるがこれまで報告されているIFXの血中濃度範囲におけるリニアな検量線を得ることが出来た。現在は、固相抽出によるイオンサプレッションの軽減やサンプルの濃縮などによる感度向上を目的とした検討を行っている。
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