Project/Area Number |
24930023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
基礎医学
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
林 芳弘 高知大学, 教育研究部・医療学系, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2012: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 大腸癌 / ファシン / バイオマーカー |
Research Abstract |
【研究結果および成果】 1.大腸癌細胞株のRab35・fascinの発現およびその発現と遊走・浸潤能との関連 ヒト大腸癌細胞株(LoVo,DLD-1)を用いて、Rab35遺伝子の過剰発現・ノックダウン操作を施した結果、fasctnはタンパク、遺伝子レベルで発現変化があり、その関連性を認めた。また、Rab35をノックダウンするとfascinの発現低下とともに、細胞遊走能・浸潤能が抑制された。 2=遺伝子導入大腸癌細胞のヌードマウスへの細胞移植実験 In vivo研究として、LoVo(Rab35siRNA導入大腸癌細胞)をヌードマウスに皮下移植し、コントロール群(vectorのみ移植)と遺伝子導入群の腫瘍形成能、転移動態を比較したが、統計学的解析では有意な差は認められなかった。 3.ヒト大腸癌組織のRab35・fascinのタンパク・mRNA発現と転移の関連性についての病理学的解析 当大学病理学講座の過去症例(64例)の生検標本を試料として免疫組織化学法によりRab35・fascinタンパクを検出した。Rab35の陽性率は非常に低く比較検討する事ができなかった。Fascinのタンパク発現を生検材料と手術後の大腸癌組織について免疫組織化学的に検討すると、生検組織にfascin陽性癌細胞が見られた症例では、摘出大腸癌組織に広範囲にfascin陽性癌細胞が見られ、癌病変周囲に浸潤像や転移像が認められた。In situ hybridization法によるfascin・rab35の遺伝子発現の比較はできなかったことから、固定法やプロトコールの改善が必要であり、今後の検討課題となった。これらの所見から、大腸生検組織の免疫組織化学的手法を用いたfascinタンパクの検出は、大腸癌の予後を推定するバイオマーカーになることが示唆された。
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