Project/Area Number |
24931035
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
臨床医学
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
向井 早紀 信州大学, 医学部附属病院, 臨床検査技師
|
Project Period (FY) |
2012
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
|
Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | aHUS / MCP / Factor I |
Research Abstract |
【研究目的】溶血性尿毒症症候群(HUS)はほとんどが下痢を伴うが、下痢を伴わず予後不良となるHUSはatypical HUS (aHUS)と呼ばれており、その発症には、補体関連調節因子の遺伝子変異や、抗FactorH抗体が関与すると言われている。本研究は原因が明らかでないaHUS患者の原因検索を目的とし、Membrane Cofactor Protein (MCP)およびFactor Iの遺伝子解析を行い変異の有無を調べた。【研究方法】Factor Hに遺伝子変異が認められず、抗Factor H抗体も陰性であった3症例(患者1、2、3)のMCPおよびFactor Iについて、エクソン全領域の遺伝子解析を行った。【研究成果】MCPは、今回解析できた部分では3症例ともに遺伝子変異は認められなかった。Factor Iは、患者1、3は変異が認められなかったが、患者2はエクソン6(Low-density lipoprotein receptor領域)の804番目のGがAにヘテロ接合体で変化していた。しかし、コードされているアミノ酸はSerinのままで変化せず、疾患には関連性のない遺伝子多型として報告されている変異であった。その他の領域でも遺伝子変異は認められなかった。患者1はaHUSの既往歴があることから補体が活性化されやすい状態であることが考えられ、患者2は姉もaHUSと診断されていることから家族性のaHUSが疑われ、補体の活性化および制御に関与する遺伝子変異が存在する可能性が高いと思われる。どの補体関連調節因子に遺伝子変異が存在するかによって予後及び治療法が変わってくるため、aHUSにおける遺伝子変異の検索は非常に重要である。今後、Thrombomodulin、C3、Factor Bの遺伝子変異の解析を行う必要があると考えられる。
|