| Project/Area Number |
24H00080
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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| Allocation Type | Single-year Grants |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Medium-sized Section 1:Philosophy, art, and related fields
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| Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
井手 誠之輔 九州大学, 人文科学研究院, 特任研究員 (30168330)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
板倉 聖哲 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (00242074)
小林 知美 筑紫女学園大学, 文学部, 准教授 (00263989)
塚本 麿充 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (00416265)
北澤 菜月 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, その他部局等, 室長 (10545700)
大澤 信 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館, 学芸部文化財課, 研究員 (10835507)
川西 裕也 新潟大学, 人文社会科学系, 助教 (30736773)
宮田 太樹 福岡市美術館, 美術館, 学芸課 (30770664)
田代 裕一朗 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 文化財情報資料部, 研究員 (60835528)
森實 久美子 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館, 学芸部文化財課, 室長 (70567031)
奥 健夫 武蔵野美術大学, 造形学部, 教授 (70983162)
皿井 舞 学習院大学, 文学部, 教授 (80392546)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2029-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2025)
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| Budget Amount *help |
¥47,190,000 (Direct Cost: ¥36,300,000、Indirect Cost: ¥10,890,000)
Fiscal Year 2026: ¥10,530,000 (Direct Cost: ¥8,100,000、Indirect Cost: ¥2,430,000)
Fiscal Year 2025: ¥10,400,000 (Direct Cost: ¥8,000,000、Indirect Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2024: ¥8,970,000 (Direct Cost: ¥6,900,000、Indirect Cost: ¥2,070,000)
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| Keywords | 半島由来仏教文物 / 作品誌 / 腹蔵品 / 韓国美術史 / 荘厳 / 半島由来文物 / 高麗仏画 / 朝鮮前期仏画 / 高麗写経 / 高麗仏 / 研究交流 / 像内納入品 |
| Outline of Research at the Start |
本研究は、従前の申請者による基盤研究(A)の課題を発展的に継承し、対象を半島由来仏画から日本での研究が遅滞している仏像や写経等の仏教文物全般へと拡大し、新たな所在確認や作品誌の観点による基礎資料のデータ化を徹底することで、半島由来仏教文物の全体像を把握する。さらに「仏の内外に展開する荘厳」をテーマとするジャンル間を横断する共同研究をとおして、高麗から朝鮮前期に制作された仏像や仏画や写経が、イコンとして機能するための教説やそれを実現するための工夫や手順を検証するととともに、半島由来仏教文物の越境移動や受容史を知るための作品誌的アーカイヴを試作する。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、半島由来仏教文物について(1)絵画(2)彫刻(3)写経(4)歴史の方面から「仏の内外に展開する荘厳」をテーマに包括的に進めている。 ①研究会の開催 韓国における腹蔵品研究の現況を把握するため、研究会「韓国仏教美術における腹蔵品研究の現在」(12月、九州大学伊都キャンパス)を開催。韓国からリウム美術館学芸員・李勝慧氏、梨花女子大学教授・金延美氏を招聘し討議した。研究会はオンラインでも配信し、80名を超える参加者があり、国内外の研究関心を集めた。また高麗写経の研究観点を学ぶため、韓国文化財庁文化財専門員・金鍾珉氏に講演を依頼し討論を行った(3月、筑紫女学園大学、小林、森實)。 ②調査 (1)絵画では、上記の研究会に先立って、鹿児島県歴史・美術センター黎明館及び九州国立博物館で明時代の仏伝図の他、高麗と朝鮮時代の仏画を調査した(12月、井手、板倉、塚本、北澤、森實、大澤、李、金他)。また韓国国立中央博物館で高麗仏画とされる十王図を調査(1月、井手、北澤、森實)。彫では、松浦地方を巡り、松浦市立埋蔵文化財センターで海中から発掘された元寇遺品を見学し、原免釈迦堂、浄土寺、慈光寺で高麗金銅仏を調査(12月、井手、奥、大澤、宮田、李、金他)。また福岡県糸島及び大分県耶馬溪で高麗金銅仏を調査(奥、大澤、宮田、井手)した。写経では、京都国立博物館で高麗及び元の写経を調査(12月井手、塚本、李、金)した。歴史では、仏画や写経の発願文を読解(川西)するとともに、総督府博物館関係者の史資料収集を行った(田代)。 ③展覧会の協力と準備 湖巌美術館で開催の特別展「泥に染まらない蓮の花のように」のため研究協力を行いワークショップで発表(井手、森實)。また2025年6月から開催の朝鮮前期美術展に研究協力(井手、板倉、北澤、森實、大澤、宮田)を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
12月に九州大学で開催した研究会「韓国仏教美術における腹蔵品研究の現在」では、絵画と彫刻、写経にわたる信仰が具体的なモノをとおして交錯するもっとも特徴的な資料として腹蔵品に焦点をあてた結果として、多方面からの研究関心を惹起し、初年度から本研究が課題としている「仏の内外に展開する荘厳」という観点の有効性が立証されたかたちとなった。 研究分担者間でも、これまで絵画、彫刻、写経というややもすれば独立したジャンルとして研究を展開させてきた枠組み自体を修正し、腹蔵品というジャンルを横断する生きた信仰のあり方から造形の意味や腹蔵品と関係する各作品の機能を総合的に考えることの重要性が共有化されるに至っている。 また日本では、これまで腹蔵品を像内納入品と称して多くの研究蓄積を積み上げてきたが、高麗の仏教美術における実践事例を視野に収めることで、唐から宋に至る時期の東アジア世界における事例をより多元的に把握し、日本におけるさまざまな納入事例についての旧説をより正しく理解する途となる。 一方、各ジャンルにおける調査や韓国側研究者との研究交流も、日本側が韓国で研究発表を行い、また逆に韓国の研究者を招聘し、相互に議論を深めることで、豊かな収穫を得ることができた。初年度としては、次年度以降の研究の方向性を確認し、研究交流を促進するための人的ネットワークを構築したという点で大きな成果といえよう。
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| Strategy for Future Research Activity |
次年度以降も、絵画、彫刻、写経、歴史の各ジャンルにおいて、作例の所在確認と基礎資料の収集を蓄積することを指針の第一とする。次に研究会等の主催を含めて積極的に参加する機会を見出しては韓国や欧米での研究発表を行い、また韓国の研究者を頻繁に日本に招聘して研究交流を深めることを継続的に実施する。 このような研究交流は、とくに美術史の場合、美術館や博物館等で開催される展覧会と結びつけて実施することが望ましいが、具体的には2025年6月から韓国国立中央博物館で開催される朝鮮前期美術展に対して研究協力を行うとともに講演等で研究成果を公にする他、秋に京都国立博物館で開催される「宋元仏画展」や鎌倉国宝間で開催される「宋元及び高麗の美術展」(仮称)についても研究協力を行う予定である。とくに「宋元仏画展」では、国際シンポジウムを同館と共催することがすでに決定しており、11世紀から14世紀に至る時期の東アジア仏教絵画史において、従来、日本の研究では十分ではなかった高麗にも開かれた視点を加えることで、より緻密で多様性を担保した東アジアの実践を前提とした上で、日本における受容の側面にも議論の射程を広げることにする。2027年度には九州国立博物館で研究分担者が担当する「渡来仏展」が開催され、またアメリカのクリーブランド美術館で朝鮮半島の十王図をテーマとする特別展が企画されているが、これらの展覧会においても、本研究の成果を反映できるようにする予定である。
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