Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
土器圧痕は21世紀の考古学が得た新たな研究資材である。土器に潜む種実や昆虫は縄文~弥生時代の生業・生活・精神性の復元にこ大きな学術的貢献を果たしてきた。本研究は究極の土器圧痕法でもあるX線機器を用いた「土器包埋炭化物測定法」を用い、まだ議論の途上にある、縄文時代の植物栽培や弥生時代初の大陸系穀物の流入時期の精確な年代把握を行う。また本手法の考古学社会への浸透・普及を目指して、開発したX線CTによる土器圧痕検出法とAIによる検出資料の同定システムのさらなる改良と公開を行う。このような作業を通じて、DX時代に適合した22世紀型の考古資料学を構築し、縮小化傾向にある考古学社会への発展に貢献したい。