| Project/Area Number |
24H00108
|
| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
|
| Allocation Type | Single-year Grants |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Medium-sized Section 3:History, archaeology, museology, and related fields
|
| Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
宇田津 徹朗 宮崎大学, 農学部, 教授 (00253807)
|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 克典 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (00450213)
上條 信彦 弘前大学, 人文社会科学部, 教授 (90534040)
石川 隆二 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (90202978)
福嶋 紀子 松本大学松商短期大学部, 商学科, 非常勤講師 (10601304)
後藤 雅彦 琉球大学, 国際地域創造学部, 教授 (30291553)
|
| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2029-03-31
|
| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2025)
|
| Budget Amount *help |
¥47,060,000 (Direct Cost: ¥36,200,000、Indirect Cost: ¥10,860,000)
Fiscal Year 2025: ¥8,840,000 (Direct Cost: ¥6,800,000、Indirect Cost: ¥2,040,000)
Fiscal Year 2024: ¥9,230,000 (Direct Cost: ¥7,100,000、Indirect Cost: ¥2,130,000)
|
| Keywords | 稲作史 / 水田土壌 / プラント・オパール分析 / DNA分析 / 年代測定 / 農業史 |
| Outline of Research at the Start |
稲作史の解明には、時間と空間を網羅したイネと稲作の情報が必要不可欠である。 本研究は、炭化米など、過去に栽培されたイネの遺伝情報や年代情報を取り出す対象に、水田土壌に含まれるイネのプラント・オパールを加えることで、埋蔵文化財調査で検出される水田遺構土壌を「時間と空間の情報を備えたイネ遺物」へと転換し、かつてない悉皆性を備えた、時間と空間を網羅した稲作史研究手法の構築を目指すものである。
|
| Outline of Annual Research Achievements |
2024年度は、研究初年度であるため、分析試料と文献等の収集と調査にも軸足を置きながら、以下の3つの取り組みにより研究を進めた。 【取組1:プラント・オパールからイネの遺伝情報と年代を取り出す分析を実際に運用し、研究手法の実効性の実際と運用上の条件や課題を明らかにする】古墳時代最南端の水田跡と判明した種子島野木田遺跡の水田土壌、長野県の上五明遺跡水田土壌を採取した。また、新潟県赤坂遺跡においても上桐地区のボーリング試料を採取した。琉球列島については、琉球列島における既知の水田遺構に関する情報を収集した。また、琉球列島の中でも稲作適地と言われる久米島での水田立地の検討と水田地形の確認を行った。さらに、地形計測、試掘、ボーリング調査を実施し、土壌サンプルの採取を実施した。採取した土壌の一部については、プラント・オパール抽出とDNA分析、年代測定までを行うことができた。 【取組2:プラント・オパール遺伝情報を利用したイネの多様性評価手法の充実】イネプラント・オパールから生態型データを復元して網羅的解析によって稲作史を検討するために、国内3遺跡 (佐賀県、新潟県、長野県)の水田土壌から抽出されたイネプラント・オパールに内包するDNAを分析した。葉緑体ゲノム領域と核ゲノム領域のDNA分析によって、亜種型または生態型に特異なDNA塩基配列を復元できた。 【取組3:イネの遺伝情報による栽培イネの学際的な検証と相互補完の枠組みづくり】大唐米の赤米系統におけるゲノム配列を取得し、埋土種子の寿命に関連すると推定されるリポキシゲナーゼ3(LOX3)遺伝子の構造変異を解析した結果、大唐米におけるLOX3に機能欠損があることが推定された。栽培されたイネの歴史記録については、秋田県、佐賀県さらに対馬などで、農書、地域史料、代官所史料等の歴史資料を対象に調査を実施した。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
前年度までの採択課題(基盤研究A)で構築した各地の自治体関係者との連携体制により、研究初年度ながら、想定以上の分析試料を収集することができた。また、琉球列島についても、研究分担者の尽力により、初年度ながら、現地調査と試料採取を行うことができた。 そのため、試料収集段階までとした当初の想定を越え、一部の試料については分析を完了するところまで進めることができた。特に、新潟県の赤坂遺跡については、研究成果を同遺跡の報告書において発表することができた。 以上のことから、「当初の計画以上に進展している」と判断される。
|
| Strategy for Future Research Activity |
2024年度の実績を踏まえ、以下の3つの取り組みにより研究を推進する。 【取組1:プラント・オパールからイネの遺伝情報と年代を取り出す分析を実際に運用し、研究手法の実効性の実際と運用上の条件や課題を明らかにする】2024年度に収集した水田土壌からプラント・オパールの抽出を行い、イネプラント・オパールの割合を押さえながら、DNA分析と年代測定を実施する。また、岩片など、通常の粒径や比重で分画が難しい夾雑粒子の除去について実験的に最適な設定値を求める。さらに、これまで分析事例の少ない、奄美大島や琉球列島については、水田土壌の収集を進める。 【取組2:プラント・オパール遺伝情報を利用したイネの多様性評価手法の充実】2024年度の国内3遺跡 (佐賀県、新潟県、長野県)の水田土壌から抽出されたイネプラント・オパールに内包するDNA分析によって、亜種型または生態型に特異なDNA塩基配列を復元できた実績を踏まえて、さらに分析点数や領域を増やしながら、現代のイネと接点があるイネの系譜について解明を進める。 【取組3:イネの遺伝情報による栽培イネの学際的な検証と相互補完の枠組みづくり】大唐米の赤米系統についての遺伝子解析を進め、歴史記録と符合するに遺伝形質について検討を行う。佐賀県の水田遺構土壌のプラント・オパール分析に焦点を合わせ、佐賀県立図書館、地域史料および代官所史料を調査し、歴史記録の抽出と整理を進める。
|