Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
我々の体重など物質の質量は99%が原子核の質量です。原子核を作る核子はクォークでできていますが、クォークの質量を足しても核子の質量には足らず、核子の質量は強い相互作用が引き起こすクォーク凝縮によって生じていると考えられています。原子核中ではクォーク凝縮が変化し、クォークと反クォークでできた中間子の質量も変化すると予想されています。しかし、過去の実験データに不一致があるなど確証が得られていません。本研究では、過去の測定の問題点を解決する測定手法を確立することを最初の目標としています。手法の有効性を確認でき次第、原子核中での中間子の質量を測定し、核子の質量の起源について重要なデータを示す予定です。