Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
トランジスタの微細化も間もなく終焉を迎え、集積回路のエネルギー消費削減には革新的なブレークスルーが必要になってきている。しかし、外的散乱過程が電子伝導を支配する限り、エネルギーの散逸は避けがたく、これが集積回路のさらなる発展を阻害する根源的な問題となっている。本課題では、従来、重要な散乱過程とは認識されていなかった電子・電子散乱に着目し、これに起因する電子流体効果をMOS電子系で発現させこれを制御する。これにより、電子流体が本質的に有するエネルギー保存性という特性を引き出し、従来型デバイスの原理的限界を超えた高駆動力と低消費電力性を有する新原理デバイスを提案し、これを実証する。