| Project/Area Number |
24H00388
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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| Allocation Type | Single-year Grants |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Medium-sized Section 26:Materials engineering and related fields
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| Research Institution | Research Institute for Electromagnetic Materials |
Principal Investigator |
小林 伸聖 公益財団法人電磁材料研究所, その他部局等, 研究員 (70205475)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 賢司 公益財団法人電磁材料研究所, その他部局, 研究員 (40769569)
直江 正幸 公益財団法人電磁材料研究所, その他部局等, 研究員 (50533725)
増本 博 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 教授 (50209459)
薮上 信 東北大学, 医工学研究科, 教授 (00302232)
岩本 敏 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (40359667)
太田 泰友 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (90624528)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2025)
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| Budget Amount *help |
¥43,810,000 (Direct Cost: ¥33,700,000、Indirect Cost: ¥10,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥10,530,000 (Direct Cost: ¥8,100,000、Indirect Cost: ¥2,430,000)
Fiscal Year 2024: ¥23,270,000 (Direct Cost: ¥17,900,000、Indirect Cost: ¥5,370,000)
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| Keywords | ナノグラニュラー / ファラデー効果 / 光集積回路 / 磁性薄膜 / 光アイソレータ― / 光アイソレータ |
| Outline of Research at the Start |
高周波化におけるノイズや高密度化に伴う発熱等の問題により、電気回路の集積化に限界が見えつつある。これに対し、電気を光に置き換えた光集積回路が実現すれば、集積化への問題は解消され得る。本研究では、大きなファラデー効果を示すナノグラニュラー薄膜に着目し、その構造因子と材料特性の関係を明らかにすると共に、構造因子の制御法を確立することによって、光集積回路を実現するための磁気光学材料の開発を目指す。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究計画に基づき、それぞれ次の3つの項目について検討を行った。①グラニュールとマトリックスを成す材料の検討。特にマトリックスを成す材料としてENZ(イプシロンニアゼロ)を用いたグラニュラー膜を作製した。②ナノメーターレベルの積層構造の適用。グラニュールを含まないセラミックス層とグラニュールを含む層を積層させて薄膜試料を作製し、ファラデー回転角を落とさずに透過損失の低減を検討した。③加熱処理の検討。CoFe2O4グラニュールを含むナノグラニュラー膜の合成のために、酸素雰囲気中での加熱処理を検討した。 ①に関しては、マトリックス材料にEMZ特性を有するITO膜を採用し、目論見通りにENZ効果による磁気光学効果のエンハンスを確認した。また、②に関しては、ナノグラニュラー膜とENZ-ITO膜をナノメーターオーダーで制御して交互に積層した複合多層薄膜を作製しその磁気光学効果の検討を行った結果、ナノグラニュラー膜単体よりも大きいファラデー回転角を示すことが確認された。最後に、③については、FeCo-BaFナノグラニュラー膜を成膜後に、酸素雰囲気中で熱処理することによって、膜中の微細構造におけるグラニュールがCoFe2O4フェライトから成るナノグラニュラー膜を作製することによって、高い性能指数を示す膜を作製することができた。 研究成果としては、研究代表者、研究分担者を合わせて10件の論文を投稿した。また、国際会議を含む20件以上の口頭発表を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の成果として、まず第一としてITO薄膜においてENZ(イプシロンニアゼロ)効果に伴う磁気光学効果の増強を確認し、通信波長帯にENZ波長を有するナノグラニュラー膜を作製することに成功した。さらに、ITO膜とナノグラニュラー膜の複合多層構造膜を検討し、ENZ波長近傍での顕著な磁気光学効果のエンハンスを確認した。 第二として、高い性能指数を有する薄膜材料を得るために必要である、誘電損失の低減を図るために、ナノグラニュラー膜とENZ-ITO膜を交互に積層する複合多層薄膜の検討を行った結果、ナノグラニュラー膜単体よりも大きいファラデー回転角を示すことが確認され、回転角のピーク波長及び回転角の絶対値はITO層のENZ波長に応じて増加しており、最大で2.5倍以上の値となることが分かった。 最後に、FeCo-BaFナノグラニュラー膜を成膜後に、酸素雰囲気中で熱処理することによって、膜中の微細構造におけるグラニュールがCoFe2O4フェライトから成るナノグラニュラー膜を作製し、その磁気光学特性を検討した。この膜は、金属グラニュールを含む膜に比べて低損失であり、高い性能指数を示す。また、ファラデーループの測定から、保磁力2 kOe程度の磁気ヒステリシスを有することも確認された。この薄膜材料は、磁気ヒステリシスに伴う残留磁化に起因するFaraday回転角(約0.5deg./μm)を示すことから、磁界が印加されていない状態であっても磁気光学効果を発現する。この特性は、産業応用上有益である。 これらの成果を踏まえて、今後は、特に高い性能指数を有するCoFe2O4フェライト系の検討の比重を増やして研究を進めていく予定である。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後は、以下の項目について材料の特性の向上について検討を進める。 項目1:グラニュールとマトリックスを成す材料の検討として、ナノグラニュラー試料の作製はスパッタ法で行うが、ナノグラニュラー構造におけるグラニュールとマトリックス材料の選択と組み合わせを検討することによって、膜構造の異なるナノグラニュラー試料を作製する。膜組成に関しては、昨年度までの検討により最も高いFOMが得られているCoFe2O3グラニュールを含む組成系について検討を進める。マトリックスにはフッ化物、高屈折率を有するSi系、またENZ(イプシロンニアゼロ)材料を選択して薄膜試料を作製し、さらにそれらの積層構造も検討してその磁気光学効果を評価する。 項目2:熱処理の検討として、CoFe2O3フェライトグラニュールを含む膜を作製するために、酸素雰囲気中の熱処理が有効である。熱処理条件、すなわち酸素雰囲気濃度、加熱温度、加熱時間などの熱処理条件を詳細に検討し、膜構造の解析、磁気光学効果に及ぼす影響を見極めることにより、より高い性能指数を示すナノグラニュラー膜の実現を目指す。 項目3:光導波路作製のための条件整理として、光導波路の作製にはMOOI(Magneto-Optical thin film On Insulator)法を想定している。MOOI法においては、磁気光学材料(ナノグラニュラー膜)とSiO2の密着性を高めるために、MO材料表面において表面粗さRaがナノメーターオーダーの高い平滑性が求められる。このことから、ナノグラニュラー薄膜の作製に当っては、磁気光学特性のみならず同時に表面平滑性の高い、作製条件と熱処理条件を検討する。
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