Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
腐食は様々な産業で莫大な経済損失をもたらし、建物や橋梁の安全を脅かす深刻な社会問題である。本研究では、我々が独自に開発してきた液中電位計測技術であるオープンループ電位顕微鏡(OL-EPM)の原理に改良を加え、それが動作する電解液濃度の上限を10 mMから580 mM(海水塩濃度)以上へと飛躍的に向上させる。さらに、開発した技術を用いて、採油プラント向けに開発されている高耐食性材料であるCr基合金の腐食反応を高温高濃度環境でその場観察し、その腐食機構を解明する。この成果により、Cr基合金だけでなく様々な高耐食性材料の腐食機構解明の可能性が拓かれ、腐食科学の発展と社会問題の解決に大きく貢献できる。