| Project/Area Number |
24H00432
|
| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
|
| Allocation Type | Single-year Grants |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Medium-sized Section 30:Applied physics and engineering and related fields
|
| Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
寒川 義裕 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (90327320)
|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
草場 彰 九州大学, 応用力学研究所, 准教授 (70868926)
杉山 佳奈美 京都大学, 工学研究科, 助教 (70974377)
新田 州吾 三重大学, 研究基盤推進機構, 教授 (80774679)
|
| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2028-03-31
|
| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2025)
|
| Budget Amount *help |
¥47,840,000 (Direct Cost: ¥36,800,000、Indirect Cost: ¥11,040,000)
Fiscal Year 2025: ¥12,090,000 (Direct Cost: ¥9,300,000、Indirect Cost: ¥2,790,000)
Fiscal Year 2024: ¥13,260,000 (Direct Cost: ¥10,200,000、Indirect Cost: ¥3,060,000)
|
| Keywords | 化学気相成長 / 化合物半導体 / プロセス設計 / ヘテロ界面 / 真性点欠陥 / 表面プロセス / 反応経路探索 |
| Outline of Research at the Start |
半導体テクノロジー推進の根幹である化学気相成長は、気相反応、表面反応、固相拡散の素過程が絡み合う複雑系であり、その体系化は科学・工学分野における重要な研究課題である。本研究では、化学気相成長プロセスをそのまま丸ごと仮想空間に再現する技術(eXtensible Simulator Suite for Chemical Vapor Deposition, eXS2-CVD)を開発・展開し、化学気相成長に関する普遍的な物理学的知見を明らかにする。
|
| Outline of Annual Research Achievements |
半導体テクノロジー推進の根幹である化学気相成長は、(1)気相反応、(2)表面反応、(3)固相拡散の素過程が絡み合う複雑系であり、その体系化は科学・工学における重要な研究課題である。本研究では、化学気相成長プロセスをそのまま丸ごと仮想空間に再現する技術(eXtensible Simulator Suite for Chemical Vapor Deposition, eXS2-CVD)を開発・展開し、化学気相成長に関する普遍的な物理学的知見を明らかにすることを目的としている。本研究では、パワーエレクトロニクスに資するIII族窒化物半導体に着目し、eXS2-CVDを用いて、その結晶成長機構および不純物混入機構を解き明かす。本研究を通して、既存研究では看過されていた普遍的な物理学的知見を明らかにし、「化学気相成長の科学」を詳らかにする。また、最新の計算科学、データ科学の手法を活用してeXS2-CVDの更新、機能拡張を実施し、より現実的な系の深い物理学的見地に基づく解析を可能にする。eXS2-CVDの活用により、経験則(ノウハウ)に基づく製造技術開発から脱却する。当該年度は、半導体デバイスに含まれる異種材料(ヘテロ)界面の急峻性が、化学気相成長の過程で劣化する機構(物理・化学モデル)の解明を試みた。具体的には、化学気相成長表面から混入する真性点欠陥の種類と成長条件の相関を解析し(1および2)、それらの真性点欠陥を介した構成原子の相互拡散を解析し(3)、異種材料(ヘテロ)界面の急峻性劣化機構を明らかにした。また、(1)気相反応シミュレーションの拡張、(2)大規模表面再構成の解析技術の開発を実施した。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
半導体デバイスは多くの異種材料(ヘテロ)界面を含んでいる。デバイスの特性や寿命には、これらヘテロ界面の急峻性が影響を及ぼす。当該年度は、III族窒化物半導体混晶を解析対象とし、化学気相成長におけるヘテロ界面の急峻性の劣化機構を解析した。eXS2-CVDを活用した計算機実験により、[1]1100Kを超える高温成長ではカチオン空孔とアニオン空孔からなる複合欠陥が形成されること、[2]複合欠陥はヘテロ界面近傍で安定化すること、[3]複合欠陥を介した構成原子の相互拡散によりヘテロ界面の急峻性が劣化することを解明した。すなわち、(1)気相反応、(2)表面反応、(3)固相拡散それぞれの素過程の個別解析では解明困難な物理現象を、それらの統合解析(eXS2-CVD)により初めて明らかにした。さらに、次に示す2つの進展があった。(1:気相反応シミュレーションの拡張)窒化ガリウムのMOCVDでは、原料ガスであるトリメチルガリウム(TMGa)とアンモニア(NH3)が、キャリアガス(H2、N2またはその混合ガス)とともに基板に供給され、その過程でTMGaの分解反応が進行する。しかし、多数の分子が関与する複雑な反応であるため機構推定は困難であり、その詳細は未解明である。本研究では、量子化学計算と人工力学誘起反応法を組み合わせて、TMGaの分解反応機構解析を行った。反応経路ネットワークを構築し、多段階反応で進行する複雑な分解経路が得られた。さらに、ネットワーク全体について速度論解析を適用し、副反応を含めた反応全体の描像を求めた。(2:表面プロセスシミュレーションの拡張)Ga吸着ドメインとH吸着ドメインが混在する大規模表面再構成の構造解析を行った。局所エレクトロンカウンティング則(電気的中性条件)を補強するデータ駆動型イジングモデルを提案し、膨大な候補構造全体の評価を可能とした。
|
| Strategy for Future Research Activity |
半導体デバイスの生産に広く用いられている化学気相成長では、意図せぬ不純物の混入を抑制することが課題となっている。気相反応経路の自動探索により、結晶成長に寄与する主反応経路と副生成物(不純物)の混入に寄与する副反応経路の解析を引き続き推進する。また、大規模周期表面における主反応経路と副反応経路の解析も実施する。得られた知見を基に、表面再構成下層における不純物の安定性を解析する。特に、表面電荷と不純物混入の相関に着目する。化学気相成長表面から混入した不純物の固相拡散を解析し、残留不純物濃度を明らかにする。eXS2-CVDによる統合解析により、個別の結晶成長素過程の解析では解明できない物理・化学現象を明らかにし、「半導体化学気相成長の科学」を詳らかにする。
|