Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
牛と近縁の反芻家畜であるヤギでは「雄効果」というフェロモンによる強力な性腺刺激現象の存在が知られており,本研究代表者らの研究により,同フェロモンの実体や中枢作用機序が明らかにされてきた。本研究では,従来の経験を活かして雌牛の性腺機能を刺激する雄効果フェロモンに加えて,雄牛の乗駕行動を促進すると考えられる発情フェロモンも単離し,構造決定を目指す。さらに天然フェロモンの分子構造に関する情報をもとに人工フェロモンを合成し,受容機構や中枢作用機構を解明するとともに,徐放システムの開発や野外実証試験といった応用研究を展開して,繁殖障害に対する新たな予防・治療技術の開発につながる基盤情報を集積する。