Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
「転写因子カスケードによって自律的に進行する」との考え方が、ほ乳類生殖腺の性分化機構の既存概念であった。一方私たちは、エピゲノム制御がほ乳類の性決定に重要な役割を担うことを世界に先駆けて明らかにしてきた。そして最近、マウス胎仔の生殖腺の性分化が妊娠期の母体が摂取する餌料の影響を強く受けることを見出した。本研究提案では、in vivoとin vitroの多面的な解析により、“母体栄養が胎仔の細胞代謝を介してエピゲノムを変える”経路の分子機序を明らかにする。この分子機序の理解は、「転写因子が主役」とのほ乳類の性分化機構の既存概念のリバイズにつながる。