Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
本研究の目的は、多能性幹細胞固有の翻訳制御を切り口として、分化多能性を規定する分子機構を解き明かすことにある。予備的データとして分化多能性の維持に必須な翻訳制御因子群を得ており、本提案ではこれらをノックダウンし、表現型と標的翻訳産物についてマルチオミックス解析等で掘り下げる。また、分化多能性維持に寄与する非標準的翻訳産物を機能スクリーニングにより同定する。最終的には、翻訳制御因子と非標準的翻訳産物を関連付けることで多能性幹細胞固有の翻訳制御ネットワークを描く。本研究の成果は、分化多能性を支える分子機構の統合的理解を達成し、非標準的翻訳産物の重要性を他の細胞種や疾患・創薬へと波及させる。