Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
ホモ・サピエンスは、地球上のさまざまな環境に拡散し生存するプロセスで、強い栄養ストレス(栄養素の不足/過剰、毒物の摂取)に適応したと考えられる。本研究の目的は、調理技術などの文化適応に加えて、腸内細菌による栄養修飾が栄養ストレスの緩和に寄与したという仮説を検証し、腸内細菌による栄養修飾の具体的なメカニズムを解明することである。人類学者が報告した栄養適応の事例を出発点とし、それぞれの事例における腸内細菌の役割を研究する。フィールドにおける生物人類学を専門にする代表者と腸内環境における代謝システムの解明を研究してきた分担者が共同で、人類の栄養適応における腸内細菌の役割を明らかにする。