Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
急速な温暖化の進行によって、北極域で発生する下層雲内では、氷晶の減少と水滴の増加が進行し、光学的に厚い雲へと変化するといわれている。一方、北極域で雪氷が減少し陸面や海面が露出すると、北極域から発生する氷晶核(氷形成能力を有するエアロゾル)の増加により氷晶の形成がむしろ促進され、光学的に薄い雲へと変化するとの予測もあり、その実態はよくわかっていない。そこで本研究では、北極域での気温上昇に伴い、北極域で発生する自然起源のエアロゾルがどのように変動し、下層雲での氷晶の形成にどう影響するのかを明らかにする。